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ボールのように弾む心
心が、まるでボールのように弾む。
『やっと!やっと、殺せるんだ!!』
その思いが俺の口を開かせた。
俺:「楽しかったよ、話ができて・・・」
そう言って、俺は事務所への入り口を開けた。
『やっと消える・・・俺の中の憎しみが・・・』
『生きて償えだと?罪もないこの俺が?』
『こんな世の中は、絶対におかしい』
『世の中がおかしいなら、その中に住む俺だっておかしくないと・・・』
『だから、俺は2重人格など、よもや関係なしに人を殺す』
俺は復讐のため、そう心に言い聞かせた。
一歩、また一歩と近づくたび、思わず口元が緩む…。
そして、俺は部屋の取っ手に手をかける…。
『さて、どんな顔を奴はするかな?』
そう思いながら、ゆっくりと、実にゆっくりと取っ手を回した。