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愛の言霊~THE STYX~  作者: 尖角
第三の視点 part2
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心に火を灯す存在

  とりあえず、散歩といっても、ここは俺の生まれたところから少し離れているので、知っている場所があまりない。


  だから、小学校の様子を見るついでに、小学校の周りをぐるっとすることにした。






  俺が学校に到着すると、チャイムが鳴った。


  すると、『あぁ、懐かしいなぁ…』っと俺の想い出が(うず)く。


  俺の小学校と何も変わらない風景…。


  それが俺の心を癒した。


  いや、癒すはずだった。


  チャイムが鳴ったことで、一斉に運動場に出てくる子供達…。


  その中の1人の子供が、俺の目にふと留まったのである。


  その瞬間、俺の中での癒しの場が、そいつを目にした途端、憎悪の燃え滾る場となった。


  実際、さとるという名のガキは、俺の復讐には無関係だった。


  しかし、俺に火を灯すには、十分すぎる存在だった。


  ニコニコと俺の生き様をあざ笑うかのような笑顔。


  そんなことを思えば思うほど、俺の中の憎悪の炎は大きくなっていった。


  『あぁ、奴を殺したい…』


  その思いは、休み時間中止まらなかった。






  ガキが俺の前から立ち去って、少しずつ、少しずつ俺の心が落ち着いた。


  そして、俺はあることに気付いた。


  『ダメだ…』『小学校の周りの散歩は…』


  だから、散歩コースを、小学校の周りから民家の間へと変えた。


  古びたパン屋。(さび)れた町並み。


  俺はコンビニで買ったコーヒーを(すす)りながら、昔の雰囲気を堪能した。

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