自分を憐れむ独りの男
自分は一人ぼっち…。
そう思う事がたまにあります。
俺は事件について…。
そして、奴について…。
そして、捕まったことについて考えた。
しかし、考えても考えても“イライラ”募るばかりだった。
なぜなら、俺は二重人格者であったから…。
人を殺したのは、普段の俺ではなく、もう1人の俺…。
女子高生連続殺人事件の犯人は、俺ではないのだ。
今の俺は、、、
普段の俺は、急に気を失い突然目を覚ますと、目の前に人が死んでいる。
そんなかわいそうな俺を誰が責めることができようか?
そう思っていた。
しかし世の中はそんなに甘くはなく、俺を見捨て蔑んだ。
そうなったのは全て奴のせい。
俺はそう考えた。
…でなければ誰を責めればいいのだ?
目に見えないもう1人の俺か?
それともかわいそうな俺自身か?
そんなことは、俺にはできなかった。
奴はプライバシーの保護とかいうやつを無視して警察に話した。
それが奴にとっての全てであり、俺はそれが気に入らない。
この俺も、もう1人の人格の被害者なのに…。
次回から第一の視点に戻ります。