囚人にできたチャンス
最近チャンスだと思ったことは…
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ない…ですね……
俺は女子高生連続殺人犯として全国に名を馳せていた。
俺が殺したのは6人…。死刑かと思っていた。
だが、それでもいいと思った。
奴に仕返しができないのは嫌だったが、仕方がないことだと思ったから…。
いやっ、仕方がないことだと思っていたから…。
なぜなら、俺にはチャンスができた。
それを思い、俺は『馬鹿め…』と心の中でつぶやく。
なぜ俺がそう思えたか、、、
それは『生きて償え』と裁判で決まったからである。
俺は女を6人殺した。
けれども死刑にはならず、無期懲役となった。
これはチャンス以外の何物でもない。
『これで奴に復讐できる』
俺はそう思った。
捕まってからちょうど1年が過ぎる頃、
世間が俺という人間を忘れ始めた頃………
俺は脱獄を試みることにした。
まず休憩時間に外に出て、何処かに逃げる場所がないかと探した。
しかし、どれだけ探したところで全然見つからない。
けれど、1つわかったことがあった。
それは看守の交代の時間…。
毎日、6時・12時・18時・24時と6時間周期で交代し、そして最低でも交代に10分はかかるということがわかった。
これを使わない手はない…。
だから、俺はこれをベースに脱獄計画を進めることにした。
人を6人殺して死刑にならないことはめったにないことだと思います。
けれど、そこら辺は気にせずに読んでやってください。