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黒の冥王  作者: 紅梅
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願わくば

遅くなりましたが、お気に入り200件突破記念の小説です。

突破に感動です!!

読んでくれている人がたくさんいて感動中ですww


今回は、カイン視点になっております。

 俺はだんだんイライラがたまってきた。

 なぜかというと、


 なんで、俺達の知らないアオイの情報をこいつらは知ってるんだ!?

 しかも、こいつらさりげなく自分達の息子をアオイにって薦めてくるし。


 話は、九の刻を過ぎた辺りからになる。


 経済を司る大臣が書類をアンジェに渡しながら、

「殿下、この書類等にカイン様と目を通しておいてください」

 そう言った。

 ここまでは普通だった。いつもと変わらない光景だった。


 なのに、

「姫様は、動物がお好きなんですね。厩舎に行ったら動物がたくさんいて、感動したらしいですよ?」

 と言ってきた。


 なんで、この大臣は俺やアンジェが知らないアオイの情報を知ってるんだ?



「なぜ、お前がそれを知っている??」


 ちょうどアンジェが聞いてくれた。

 良いぞ、アンジェ。俺の代わりにどんどん聞いてくれ。


「ここに来る前に、お会いしたのですよ。それで立ち話ついでに、『ここでの生活は、どうですか?』とお聞きしたら、そうお答えくださいましたから」

「何をやってるんだ、あいつは」

 まったく仕方のないやつだ。

 と言わんばかりにしているアンジェ、お前も仕方のない奴だってこと分かってるのか?

 さっきから、黒い雰囲気がお前の周辺を漂ってるぞ。まぁ、俺も腹が立ってきたけどな。


「たしか姫様の結婚相手は、まだお決まりになられてませんよね?」

「あぁ。それが、どうかしたのか?」

「いえ。ちょうど、私には姫様と年の近い息子がいましてね」


 おい、こいつ自分の息子をアオイの旦那にって勧めてきたよ。

 一応、アンジェのために召還した子なんだけど。まぁ、皇族は多夫多妻制だけどな?

 なるほど。アオイは、皇帝陛下よりも位が高い。すなわち、多夫多妻制でも良い。だから進めてくるのか。


「いらん。あいつは、俺のだ。手出しはするな」


 コイツ、言い切ったよ。しかも、さっきまで黒かったのがどす黒いに変わっちまってるし。

 でも、アンジェの言葉に俺のイライラ度がどんどん上がっていく。


「そうでございますか。それでは、諦めるほかありませんなぁ~」

 そう言いながら、大臣は退出していったがあの様子では諦める気はないようだ。

 諦めるなんて、どうせ口先だけだ。ここにいる人間は、そーいう奴らばかりだからな。






 今の時刻は、十六の刻を過ぎたところ。

 はぁ。疲れた。ただ、大臣の話を聞いてアンジェと話し合って、結論を出していくだけのはずなのに疲れた。

 しかも、めちゃくちゃイライラしてきた。

 朝からずっと、執務室に来る人間は必ずアオイの事をほめていく。

 ここまでは、俺も嬉しく思えるから良いんだ。

 でもな?

 アオイは、何が好きで元の世界では何をしていたかとかをべらべらとしゃっべってく奴らもいるんだよ。

 その中で息子がいる奴らは「私に、息子がいるんですよ」と言っていく。

 それを言われるたびにアンジェは、「あいつは、俺のだ」と言ってる。

 俺は、宰相だからアンジェの言うことに毎回反論を言っていたら外見的にあまりよろしくない。と言っても、反論する時は反論するけどな。そうじゃなきゃ、この国は成り立ってかないからな。もちろん、陛下の意見にも反論する時はするぞ。でもなー、最近あの人は仕事をアンジェに任せっぱなしでほぼ隠居状態って言っても良いくらいなんだけどな。

 まぁ、コイツが結婚するまで完全に帝位を退くことはしないらしいが。

 だからアンジェのそれを聞くたびに、俺は、あいつよりも年上だ。大人だ。我慢だ。と心の中で唱えてる。

 だけど、やっぱりずっと我慢は無理だ。

 しかもちょうど誰もいない。



「あのな、アンジェ。アオイはお前のじゃない事って分かってるよな?」

「それがどうかしたか?アオイは、俺の花嫁として召還したんだ。だから、いずれは俺のになる。それに、アオイに他の男が触れるのは嫌だ」


 まったく、どうしてコイツはこんなにも嫉妬深いのか。前からの性格なら仕方ないが、コイツのこれはアオイが来た日からだ。

 アオイに対してだけ、嫉妬深い。

 コイツと同じような奴は、後一人いるけどな。



「アオイが、お前を好きになるとは限らない。それに、アオイのことを欲しいと思ってるのはお前だけじゃないんだ。少なくても、俺はお前のようにアオイの事を想ってるんだ」



 俺にとって、アオイを見た時に芽生えた感情は初めての感覚だった。始めはこの感情がなんなのか、俺にはまったく分からなかった。

 正直言って、女なんかどれも一緒だと思ってた節が俺にはある。

 俺の顔を見たり、役職を知ったら媚びを売ってくるような女ばかりしか俺の周りにはいなかったからな。

 けど、アオイは違かった。俺の顔を見ても、役職を知っても媚びを売ってくるような真似はしなかった。

 それに、ナツメの話をしている時のアオイを見た時、イラっとした。

 初めてその時に気づいた。



 俺が、アオイに一目惚れをした。




 ってことに。

 しかも、アオイの事は全然と言ってもいいほど何も知らないのに、もう引き返せないところまで来てる気がする。



 異世界から召還されて来た娘。

 どこに惹かれたのかんなんて、そんなの分からない。

 それでも、俺はアオイに惚れてると断言できる。

 もう、アオイしか考えられない。





 愛してる、アオイ。

 願わくばアオイが、俺を望んでくれることを願ってる。






 そうなるように自分が、できることはするつもりだ。

 初めてのことで、何をすればいいのかよく分からない。

 違う経験なら山ほどあるのにな。

 何をすれば良いのか分からないなりに、俺はがんばってみるさ。

あれ??

おかしいなww

この前、予告したのと途中から違うんだけど・・・・。


まぁ、それはいいか。うん。それで、納得しよう。

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