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黒の冥王  作者: 紅梅
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図書室では静かに

「うーん。次は、どこに行こうか?行きたいところとかある?」

「行きたいところか。あ! 図書室とかある?」

「あるわよ。じゃ、行こうか」


 次の行き先を、図書室としてアオイとコニーデは歩き始めだした。

 道中、先ほど見た騎士団や魔法師団の人間に会い、笑顔で会釈をしたりした。

 コニーデが、一つの大きな扉の前で立ち止まり扉を開けた。アオイが、中を見ると本がずらりと並んでいた。


「本が、いっぱいある!!!」

「そうよ~? なんか、何代前かの皇帝陛下と皇妃陛下が本が好きらしくて集めたらしいからね。だからすごく、いろんな種類の本があるのよ。絵本から歴史書まで。皇宮にいる人間は自由に、読めるから人気なの」

「へぇー。すごい。私、読書とかすっごく好きなんだ。ねぇ、コニーデ。本見てもいい!? 読んでも良い!?」

「もちろん、どうぞ」

 コニーデの言葉を聞いた途端アオイは、子供のようにはしゃぎながら本棚に向かった。コニーデも、気になる本があったのを思い出しその本のところに行き手に取り読み始める。


 一方アオイは何冊も本を手に取っていた。種類は、歴史書から恋愛物までさまざまだった。今は机にそれらを積み重ねて一冊ずつ集中して読んでいるところであった。

 だから、アオイは隣に誰かが座ったのに気づかなかった。

 一冊読み終えたところで、視線を感じ隣を見ればラシュがじっとアオイを見ていた。



「あれ?ラシュ、いたんだ」

「まぁな。ずっと前からアオイを見てたんだけど、全然気づかないからちょっと寂しかったなー」

「ごめん。私、読書に集中してたから全然気づかなかった」

「ひでーな」

 ラシュは、嘘泣きをするがアオイは、それが嘘泣きだと分かっているからかただ笑っているだけだであった。


「そんなことより、なんでラシュはここにいるの?」

「えっ!? まぁ、それはその・・・・・・。」

 言いにくそうに、視線を泳がせるラシュだが遠くから誰かが「ラシュ殿下!! どちらにおいでなのですか-!?」と叫んでいるのが分かる。

(ふーん。もしかして、逃げてきたのかな? ってか、第三皇子でも仕事あるよね!? この国にいてもいいの??)

 考えれば考えるほど、謎は深まってきたような気がする。


「ラシュ様、侍従の方がお探しになられていますが?」

 そう言いながら、コニーデが姿をあらわした。

「何をしてるのかな? ラシュは」

 アオイは、なぜラシュがここにいるのかについて、確信を持っていたがあえて聞いてみることにした。


「実は、仕事から逃げてきました」

「コニ、ラシュの侍従の方を呼んできて」

「そんな・・・・・」

「ラシュ? ちゃんと、仕事をしないとダメだよ? “働かざる者食うべからず”なんだから!!」

「なに? それ」

「怠けて働こうとしない人は、ご飯を食べてはいけません。ってこと。だから、ご飯が食べたかったらちゃんと仕事しなきゃ。ね?」

 可愛く笑いながら首をかしげるアオイは、破壊力抜群の可愛さを持っていた。

 ラシュは顔に、熱が集まるのを感じながらもコクコクと何回も頷いた。

「ラシュ殿下、こんなところにいらしゃったのですね。ささ、仕事に戻りますよ」

 こうして、ラシュは侍従と一緒に仕事へ戻って行った。


「ねぇ、コニ? 今、何時??」

「今は、十五の刻を少し過ぎたくらい。ここに来たのは、十三の刻半を少し過ぎた頃だったか一刻半ここに居たことになるわね」

「そっか。なんか、集中して本を読んだら小腹が空いた」

「それなら、お茶の時間にしましょうか」

「いいねぇ。じゃあ、侍女さん達誘ってお茶会でもしようか」

「アオイが、そう言うならそうしよう。部屋に戻ろうか」

「読みたい本も持ってて良い?」

「えぇ。アオイなら良いでしょ」

 五冊くらいの本を抱えて、アオイはコニーデと共に自室へと向かった。




 自室に戻り、コニーデが「お茶会の用意とみんなに声をかけてくる」と言い出てったのでアオイは持ってきた本を読むことにした。

 読むには、歴史書のような物だ。

 主に伝説の花嫁に関して書かれている、薄っぺらい本であったのですぐに読む事ができた。


 本曰く、

 今までに召還された花嫁の数は四人である。

 花嫁の容姿は様々だが、髪は金髪がほとんどで一人赤髪がいた。

 初代花嫁は、皇帝や皇帝の親友らと結婚した。

 二代目は、中級貴族の騎士と結婚した。

 三代目は、皇帝と宰相と結婚した。

 四代目は、一般庶民と結婚した。

 全員、恋愛をして結婚をした。

 死ぬまで、幸せに暮らした。

 必ず、皇帝と結婚しなければならないということではない。

 結婚相手が伝説の花嫁ではなくても、花嫁を召還すれば一年以内に相手は見つかる。

 そして、花嫁は自分の意思で伴侶を選ぶ。

 これは、強制されてはならない。

                                    以上。


(なーんだ。絶対に、皇帝と結婚しなくちゃいけないってわけじゃないんだ。

 ん? あれ? でも、アンジェって皇帝じゃないよね? だったら何で、伝説の花嫁を召還する必要があったんだろ?

 これって、皇帝が二十歳以上になっても相手がいない場合でしょ? だったら、アンジェは皇帝じゃないんだからおかしい。

 また、後でクリスか誰かに聞いてみよう。

 まずは、お茶会だ。きっと、侍女さん達なら、アンジェ達の女性歴とか知ってそうだから絶対聞かなきゃ。リサーナさんの話じゃ結構遊んでるみたいだし)


 コニーデがカートを押しながら、「失礼します」と言い入ってきた。後ろには、数人の侍女さん達がコニーデのようにカートを押しながら入ってきた。

ラシュくん、アオイちゃんに怒られました。


次回は、お茶会です。

みんなの女性歴が登場の予定ww


1日から全然進んでませんが多分、一気に日数が跳ぶと思います(汗)

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