騎士団とは
あれれ?
終わらない・・・・。
「寝てる人間に、何するのよ-!!!!!!」
気づけば、アオイは叫んでいた。
「で、でもね? 魔法で採寸したから!!」
「魔法でも何でも、採寸したことには変わりないじゃない!! 私の、全てのサイズ知ってるってことでしょ!? 恥ずかしいじゃない!!」
「恥ずかしがるほどのサイズじゃねぇーだろ。今着てる服を見て分かるけど、出てるトコは出てて、締まってるトコは締まってるじゃんかよ。それの何が問題なんだ!?」
「そーいう問題じゃないの!! 心の問題よ!! 見ず知らずの人に、知らない間に採寸されてみなさいよ。本当に、恥ずかしいんだから」
「見ず知らずの人じゃないよ」
拗ねたように、セシルはそっぽを向くがアオイはギロッと睨んだ。睨まれたセシルは、「ひぃ」と小さい悲鳴を上げた。
「何は、“見ず知らずの人じゃない”よ! あの時の私からしたら、十分に見ず知らずの人よ。それか、もしくは不審者!!分かった!?」
「だけど・・・・・・」
「わ・か・り・ま・し・た・か?」
「は、はい」
結局は、アオイの剣幕に負けた。その時、拍手がわき起こった。見てみると、アオイ達を先ほどから見ていた騎士団や魔法師団の人達のようだ。
「さすがは、姫様です。自分は、感動しました!! 今まで、団長達を黙らせれる人なんて陛下方しかおられなかったのですが、今のやりとりを見て本当に感動いたしました!!」
「そうです!! いつも、横暴な団長達が姫様にけちょんけちょんにやられてしまうなんて。とてもいい気味・・・・・ゴホン、感動ものです」
そう言って、涙を本当に流す人まで出てきた。
(今、この人達“いい気味”って・・・・・。よし、そこはあえて突っ込まないようにしよう。うん。それが良い)
「「キミたち、本当に言い根性してるよね。鍛え直してあげなきゃ」」
ニコニコ笑いながら、アオイから離れどんどん近づいていく。喜んでいたはずの人達は、一斉に顔を真っ青にした。そして、視線だけでアオイに助けを求めた。
アオイはため息をつきながら、
「ヒューとセル? やめなさい」
と2人を呼び止めた。
「だって~」
「あいつらが~」
「はいはい。“だって~”でも“あいつらが~”って可愛く言ってもダメ。みなさんを、困らせちゃダメだよ?」
「困らせてない」
「あのね~無自覚でも、困らせてるの。わかった?」
「はい」
しゅんとうなだれている2人の姿は、まるで犬のようだなとアオイは思った。そのせいか、無性に頭を撫でたくなったので2人の傍に行きよしよしと撫でてしまった。また、その行動に感動を呼んだのであった。
撫でられてる本人達は、顔を赤くしていた。
「ん?顔が赤いけど大丈夫!?熱でもあるんじゃ・・」
「だ、大丈夫だよ!!」
「うん。熱なんてないよ!!」
「そう?ならいいけど」
納得がいかないような顔で2人を見るアオイだが、当の二人はハハハと笑っていた。
この時、騎士団。そして、魔法師団の人間は悟った。
姫様は、鈍感なお人なのだと。
「ところで、ここに来たって事は何か俺らに聞きたいことでもあったのか?」
「ううん。コニに、ここの案内をしてもらってたところだよ。まぁ、聞きたいことならあるけど? 騎士団って主に何をするところなのか? とか魔力についてだとか、他いろいろと。ここに来るまでの間、いろいろ教えてもらったけどやっぱり専門の人に聞かなきゃわかんないこともあるし」
「そうか。じゃあ、今のうちに教えとくか」
ヒューズ達は、団員達に鍛錬を続けとくよう言いながらアオイとコニーデを鍛錬所の隅の方にある長いすへ座らせた。
「まずは、騎士団の話からで良いか?」
「うん」
「騎士団は、って言っても魔法師団もそうだけどこの国の軍なんだ。だから、役割は城下の警備と皇宮の警備そして、陛下やアンジェみたいな皇族の護衛。
城下の警備は、城下にも騎士団と魔法師団の詰め所があって、そこに配属されている人間で行われてる。もし、増援が欲しい場合はここに連絡が来て増援を送ることになってる。
皇宮の警備は、ここにいる人間で交代制行われている。だから、今ここにいるのは総員の半分近くしかいないな。
皇族の護衛は、その本人と契約を躱した者が行うんだ。例えば、陛下なら陛下と契約を交わした者が護衛に付く。陛下やアンジェの護衛にはこの国、屈指の人間が付いている。俺やセルは、団長だから全体を見なくちゃいけないから、契約を交わせないんだ。
もちろん、アオイは伝説の花嫁として召還されたから陛下よりも高い位にいるから、護衛を付けなきゃいけない。自分と契約する人間は、自分の意思で決めるんだ。基本的に、護衛を申し込まれたらよっぽどの事情・・・・・まぁ、俺らみたいな立場の人間以外は断るということをしない。
騎士団と魔法師団から一人ずつ選ぶ事になるが中には、ほんの一握りだが騎士団と魔法師団の両方に所属している者がいる。つまり、そいつらは剣とかの武器を扱う騎士団としての能力も高いし、魔力も高いってことだ。
そいつらを選ぶ場合は、一人で良いんだ。といっても、そーいう奴らに限ってクセがあったりして手懐けるのが難しかったりするんだけどな。
これで、騎士団の話は終わるけど何か質問は?」
「ん~。護衛って、別に男女関係無く選んで良いんでしょ?」
「もちろんだ。」
「私が、選んだ人に反対はしないよね?」
「たぶんな。何せ、自分の意思で選ぶんだ。俺たちは、よっぽどの事がない限りアオイの意思を尊重するよ」
「分かった。ありがと。今のところ、それ以外質問はないよ」
「じゃあ、次は僕の番だね」
ごめんなさい<m(__)m>
嘘つきとどうか罵ってください!!
分割して書いたらもう1話必要になりました(汗)
じ、次回こそ騎士団&魔法師団への訪問を終わらせてみせます!!