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急性アルコール中毒で亡くなった大学生

申し遅れました。私はアカネといいます。私は今、ワイングラスをスポンジで洗っています。底まで届かない。届いても指が痛い。これは最悪の作業です。


「うわっ!?」

「はい、いらさい〜」


綺麗な金髪に、目が細いがフェイスラインがぴっしりしている。これは”陽キャ”確定演出である。


「君は、大学一年生のアメフト部の新歓で、先輩からのコールにより無理にレモンサワーを飲まされて急性アルコール中毒になり、そのまま居酒屋で死亡」

「えっ!?僕、もしかして死んだの…?」


「僕?」

もしかしてこの子、大学デビューで見た目は変わったけど心は澄んだままの人?これは可哀想に、これから少しずつ変わろうと足を踏み出した時期に…。同情ポイント、高得点!


「何学部?」

「あ、僕は国際言語学部です」

「え〜!私も国言なんだよね!連絡先交換しとく?過去問とか流すよ〜」

「本当ですか?」

「なんちゃって。君死んでるから、今から転生してもらいます」

「えっ、やっぱり…」


カウンター席の下から、市民図鑑を取り出す。

ページをパラパラとめくって司書のジョブを獲得している人たちを選別した。


「うん、君はこれから異世界の言葉を研究し、司書として図書館運営をしながら街にうまく馴染んでいってもらいます」

「は、はい」

「素直でよろしい。名前はコルク•シェパード。比較的平和な地域だし、家族も優しい人たちだから今回は自分の芯を持って生きてね」


神様は一言も発さずに彼を転送させた。


「酒は飲ませなかったのか?」

「…飲みたくないのに飲ませる酒ほど、不味いものはないよ」


薄ら笑いをしながら、神様はバックヤードへと戻っていく。



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