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世界観が違うんですがあの  作者: 百合好きの愉悦部員
白の章・黎明回帰
4/5

幕間 : 動き出す物語

水着ホッパが可愛すぎてぶっ壊れたので初投稿です。


*今回からメモリアの名前をメモリーに変えました。

過去回含めて変わっていると思います。


あなたはそれを知る筈は無かった。





-記録01-






「“ノーフェイス”ですね。その方は。」


白衣の少女、一ノ瀬(いちのせ)藍莉(あいり)が言う。


「“ノーフェイス(顔無し)”、ね。」


紫髪の少女、桐葉(きりは)(まこと)が呟いた。


「知ってるの?パイセン。」


赤髪の少女、小鳥遊(たかなし)(あかね)が聞く。


「ええ、どの勢力にも所属しない、無所属。所謂野良の魔法少女のひとり。数年程前から活動が確認されています。」

「マジか、超ベテランじゃん。」


無所属の魔法少女は死亡率が圧倒的に高い。

半年足らずで死んでしまうなんてこともザラにある。


なので基本的にどこかの組織や連盟とかに所属しているのが基本。

というか割と強引的に勧誘される。

無所属の大半は何も知らない(目覚めたての)新人なのだから。

魔法少女のある種の通過儀礼でもある。


因みにここにいる三人もその勧誘でなし崩し的に今のグループに入っている。

あれは鬱陶しいことこの上なかった…。

それでも入っていたことで助かったことはいくつもある。

後ろ盾がつくのもそう、そこでしか知り得ない情報や、同じ組織の先輩からの助言など。

リスクもあれどそれ以上のメリットは確実にある。


つまり、無所属で何年も生き残っている彼女はヤバい類の存在ということ。


「彼女は特に異質なんです。今の情報社会ではたとえ無所属だろうとある程度の事は調べがつきます。ですが、彼女(ノーフェイス)にはそれすらも無い。能力、経歴、正体、全てが未だ不明のまま。彼女の力か、独自の伝手か、定かではありませんが。」

「普通ならバックに何かいると考えると思うのだけど。」

「私もそれを疑ってますね。まぁ正直後ろに何がいようとどうだっていいのが本音ですが。」


藍莉はそう言う。

どうでもいいはともかくアレをたった一人で全てこなすなんてできないだろうと。

茜が首を傾げた。


「そういうもん?」

「まぁ彼女が悪人では無い、という事はこれまでの実績で証明されてますから。天災規模のレギオンの討伐戦に何度か助っ人として参加していた記録がありますし、それ以外にも他者の救助活動を行なっている所の映像記録もありますし。…殆ど全部無言だったのはなんだか不気味でしたが。」

「それだけの実績があって未だに何もわかっていないって…確かに異質ね。」


後で聞いた話だが、映像記録に至近距離から写っていたにもかかわらず常に深く被っていたそのフードの中は見えなかったらしい。

ただ、深淵の様な暗闇しか写さなかった様だ。

恐らく特殊な魔法がかけられているのだろう。

それがわかった上で、その魔法も未だ解明されていないのだ。


「聞けば聞くほどやばくない?ノーフェイス。」

「まぁ噂ではあの幻のNo.13って考察もされているくらいですし。」

「…あぁ、あの対レギオンに関する功績でつけられるランキング?」


上位13位以上は上位ランカーとして讃えられているランキングだ。

そして第13位は常に空白であったことからそう呼ばれている。

…まぁ13位は数十年以上空白であるため、この説は否定されてもいるが。

だからこそ、秘密裏に代替わりしているのでは?という考察もされている。


「話を折る様で悪いんだけど、また会えたりする?やっぱちゃんとお礼を言ったほうがいいし。」

「…茜はホントそう言うとこ無駄に律儀ですよね。」

「無駄とはなんだ、失礼な。借りっぱなしが嫌いなだけ。」

「言動と性格は踏み倒しそうな感じするのにね。」

「むしろだからなんじゃないです?あとこう言うのをギャップって言うんでしたっけ。」

「アンタらホント失礼だな!?」


その程度でもギャップでは無いだろ!


「…まあともかく結論から言えば、暫くは会えないでしょうね。」


藍莉は言う。


「そもそも最近は殆ど活動を確認されてなかったそうですし、会えるとしても天災規模のレギオンなんてそう来ません。と言うか来ないでください。そして仮にそれが起こったとしても今のあなたでは出撃も許されないでしょう。」

「言ってくれるじゃん。さっさと強くなって私はいつかパイセンも抜いてやるんだからね。」

「なら上位ランカーになることです。第十席の壁は大きいですよ?」

「上等!」

「私も。貴女に先に行かれっぱなしなのは悔しいもの。」


そう、藍莉は上位ランカーだ。

魔法少女達の頂点、その一席に座っている以上どれだけ高い目標か分かる。

しかし、茜も真も30位からランカーと呼ばれ、上澄みである証明となるあのランキングにおいては28位と27位という位置にいることからかなり強い。

なんなら成長速度であれば並の魔法少女を大幅に上回っているので、いずれその座に着き追い越す事もあり得るだろう。


とはいえ戦場にあまり出ない藍莉がそれでも10位にいるのは、彼女にしか成し得なかった事があり、それが対レギオンに関するとてつもない功績になったからでもある。

なのでたとえ二人がランキングで上回っても実質的に彼女を超えるという事はないのだが。


「一応、私も彼女のことを追っていますし、捕まえれたらちゃんと会わせますよ。」

「え、捕まえるの?」

「そりゃ私としてもあの未知の力は是非とも解明したいので。……ふふ、アレは素晴らしい神秘なのですよ。是非、知りたい…。」

「うわ、やば…。」

「流石研究者ね。戸締りしとこ。」

「試作品のの実験台にしてやりましょうか???」


藍莉は散々な扱いに憤るが全くもって当然である。

コイツはいろんな意味で危険なのだから。


「…もういいです。とりあえず今日は貴女達が無事で良かったですよ。固有魔法持ちの混種(キメラ)なんて恐ろしいにも程があります。」

「いやホント。なんでこう私一人でやってた時にあんなのに当たるかなぁ…。」

「危うく大事な友人が挽肉になるところだった。彼女(ノーフェイス)には感謝しても仕切れない。」

「ひき肉って言い方やめてくんない??」


色んな意味で嫌だ。















「へっくし。」

「どうした突然。」

「ん〜?…噂されてる気がした。」

「そりゃあんだけ暴れたら色々言われるだろ。」

「ぐふっ……。唐突に刺された…。」






備考 : 実は前の話に出てきたあの混種ですが、この三人がちゃんと最初から揃ってれば割と普通に勝てたりします。


どうもインキュベーターです。


ひとまず魔法少女側の導入を終わらせることができました。

次から探索者側としての物語を書きたい所です。

正直書いた事ないジャンルですので駄文になるでしょうが(今更)

温かい目で見てくれると助かります。

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