表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

戦争の仕掛け人

とりあえず生命体大量生産すればいいのでは?と考えたキャストレア。


でもどうやって生命体って作るんだ?と悩んでいるとちょうどいいタイミングでコンソールが光った。


そこには「お好みのオプションを選択してください」という文字とともに地球の外観と詳細が何個か提示されていた。


具体的には言語を持たない生命体が生まれたばかりの星、社会規律が守られ国が統一されている星などだ。


キャストレアが興味を持ったのは「多数の生命体が存在し言語を持ち食物連鎖の頂点に君臨する生物が多数の国に分かれ社会が混沌している星」


この文章だけやけに長く目立つというのもあるが、戦争を起こすには国同士が対立するような環境が必要だったからだ。


迷いなくそれを選択すると辺りが真っ白になる。そしてキャストレアは高度3kmほどの上空に君臨していた。


魔法を使っていないのに飛べているのはいつの間にか背中についていた白い羽のおかげだ。


更に先程まで重かったからだが何事もなかったかのように軽い。


恐らく星の所有者の体力に合わせて重力が調整されているのだろう。


キャストレアは今いる場所の特定をするために高度を上げた。


地球のすべてのデータは脳に保存されているため今いる場所はすぐに分かった。


国名は「和国」というらしい。


説明には「他の大陸に比べれば小さめの島国。敗戦して間もなく、他国のスパイが入り混じり国民は生活に苦しんでいる。」と書かれている。


「へぇ、いいじゃん」思わず声が出てしまうほどの国だ。なにせ海を挟んで対立している複数の大国に囲まれている上、国民性が高いのに全く報われない()()()()()民族が住んでいるというのだ。


この国が強大に成り上がれば世界転覆そして戦争で兵器を使って地球破壊。考えるだけで楽しくなってきた。


ただこの世界は科学技術がかなり発展しているらしくいくらキャストレアは魔法が使えるハイパー人工知能とは言っても複数の大国に目をつけられたらひとたまりもない。


仮想空間で命を落とすなんてヘマはしたくないので安全に和国の政治に侵入する方法はないのかと考える。


10分くらい考えてやっとひねり出したのが国民に取り憑けばいいのでは!?と魔女らしい解答だ。


魔女は他人に憑依する魔法も使うことができる。地球でもできるのかはわからないが魔法自体は使えるのでやってみる価値があるかもしれない。


そして脳内のデータを基に和国の中で記憶容量が大きく簡単に潰れない精神性を持つ人物を探す。


検索結果はあまりにも膨大だったため国民の知能の高さが伺えたがキャストレアが求めているのは将来がある若い年代、特に10代前半だ。


アスタナでは10代前半が成長期になっておりその時期は感情が荒ぶりやすい、逆に言えば外からのコントロールが可能な年代であるのだ。


そして数多くの中で見つけた最高の検索結果が10件あった。


ただそのすべてが名家の生まれではなさそうでなんの変哲もない家庭環境であった。


そこでは差別化ができないので他の情報を見てみる。


それぞれ見たが一人だけ異様な精神性を持っている人物がいた。


星字で姓、名が書かれており名前を綾野 透と紹介されている。


年齢は12歳。そして異様な精神性とは、「誰にでも笑顔、人生において泣くところを一切見せてきてない」

と書かれている。


「泣かない子か、いいね」「なんでかって?思想を植え付けても潰れないじゃないか」


キャストレアは独り言を言いながらS的発言をする。


とりえあずその子の住居に行ってみることにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ