聖戦指南書(一部抜粋)
・魔法
魂が活動する際に溢れた余剰エネルギー、つまりは魔力を体内の回路で変換し、超常現象を引き起こす力である。
炎、水、風、土を操る四大元素魔法。
そこから派生して元素の形すらわからないほど変異した治癒や転移などの無属性魔法がある。
魔力はどんな生物も生まれながらに四つのうちの一つの属性を持つ。その属性をそのまま抽出、増幅するのが四大元素魔法。つまりどんな生物でも四つの元素のうちの一つに関連する魔法しか使えない代わりに純粋な分だけその威力は無属性魔法よりも強力になる。
無属性魔法とは四つのどんな属性の魔力であっても関係ない。それほど原型をとどめないほどに変換して属性の色を無くしているために様々な効果を発揮できる。四大元素魔法と違って誰でも(技量さえあれば)使えるが、大半の人間は会得できない難易度であることから一定水準の革命戦士を育成するには不要であると判断。よほどの才能持ち以外は手を出さないように。
詳しい魔法の使い方に関しては第三章魔法訓練マニュアルを参照。
魔力とは魂の活動の際に溢れた余剰エネルギーだ。つまり通常の魔力切れあくまで余剰エネルギーの枯渇でしかない。
魂を削る方法さえ習得できれば、込められる魔力量も増えるのだから、その分だけ魔法の威力も上がり、実力以上の力を発揮できる。
もちろん魂とは生命の根幹であり、消費すれば消費した分だけ命を削ることになるが、聖戦を勝ち抜くためには必要になる場面もあるかもしれない。
神は見ている。
その献身は必ずや認めてくれる。
魂の活用方法については第六章魂魄奉納を参照。
・装備
44口径回転式拳銃『バーニングガンマ』。
装弾数:6発。
作動方式:シングルアクション。
使用可能弾薬:マグナム弾、拡散弾、爆裂弾。
回転式拳銃(以下リボルバー)は害悪なる魔獣を殺害可能な威力があるが、どうしても弾数には限りがある。また一発ずつ弾倉に弾を込める必要があるため戦闘時にはあらかじめ弾を込めておいた弾倉を複雑所持するのが基本だが、それでも弾倉を入れ替える時間は明確な隙となる点には留意する。
詳しいリボルバーの扱い方に関しては第四章兵器運用マニュアルを参照。
防御装備『イージスギア』。
十五もの魔獣の鱗や皮を組み合わせた『イージスギア』は鋼鉄よりも強固で布よりも動きやすい。
全身を覆う『イージスギア』は理論上ならドラゴンのブレスさえも防ぐことができる。
整備方法に関しては第四章兵器運用マニュアルを参照。
魔法道具・通信魔具『試作28番』。
遺産ではなく魔法道具。つまり太古に失われた遺産を再現しようと生み出されたのが魔法道具である(ただし現在の技術で作られた魔法道具は遺産に遥かに劣るが)。
双方が『試作28番』を持っていれば数キロ離れていても会話ができる。連絡は基本的に『試作28番』を用いるので常日頃から保持しているように。
使用方法に関しては第四章兵器運用マニュアルを参照。
兵器。それを支える科学こそ人間の叡智の結晶である。
過去の偉人たちが残した人間の知が害悪なだけで何も残せない魔獣を撃滅するのだ。
・『気』
ここで言う『気』とは人間の身体が持つエネルギーを抽出、増幅し、身体能力を向上させるよう整えた力を指す。
単純な膂力だけでなく、五感の強化、果ては免疫力や自然治癒力を底上げして怪我や病気さえも癒すこともできるが、身体能力を無理にあげているので使いすぎると反動で自壊するので注意が必要。
『気』の使い方については第五章『気』訓練マニュアルを参照。
『気』とは魔法と違って人間だけが扱える力である。
つまり不浄な魔獣どもを撃滅するにこれほどふさわしい力もないだろう。
正義は我らの志にこそ宿る。
神の祝福は我らにこそ与えられん。
この世界に蔓延る害悪を撃滅するための聖戦に敗北は許されない。
『救世の聖派』が真なる平和を実現する。
聖女様と共に。




