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魔法使いになれなかった俺はヘンタイスキルを手に入れた  作者: 美海秋
パーティーにヘンタイが増えた

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41話

「おいおい、これがそうなのか?」

「はい。こちら奴隷の首輪をはめていますので、どうにでも使えますよ」

「おー、それは俺様が使うにはうってつけだな」

「はい。どうせ反逆罪でただ死ぬだけの運命。ここで野垂れ死にするよりも、少しは勇者様の役に立ったほうが、こいつのためですからね」

「そうだな」


俺は鎖を持つ。

鎖は俺がその奴隷の主人だからか思っていたよりも持ってみると軽く感じた。

でも繋いでいる本人には重くのしかかるものだと聞いていた。

こういう便利な道具も魔法があるこの世界ならではものだ。

男は口に猿ぐつわがされていて、しゃべることもままならないようだ。

くくく…

本当に滑稽だ。

うまく立ち回らないから、こんな落ちぶれたような格好になる。

俺は内心笑っているのをなんとかこらえていた。

勇者としての使命として、言われたことをまっとうするために動く。

そういう風な感じで今はいるのだ。

最初は確かに少し失敗したのかもしれないが、今はそんな惨めなものとは違う。

俺のこれからはただただ上へとのし上がっていくだけだ。

こんないいおもちゃを、またもらえるとは思っていなかったがこれまでの行いを考えると妥当だ。


「それで、俺に何をさせたいんだっけか?」

「はい。実は森にいると思われる女を捕えてほしいのです」

「捕えるのか?殺すのではなく?」

「ええ…できればになりますが、こちらとしては利用価値がございまして」

「なるほど…これだけ世話になっているんだし、それくらいは安い御用だ」

「さすが勇者様」

「そうだろう!」


俺は気分よく鎖を引っ張った。

繋がれた男を立ち上がらせた。

男は俺のことを見ると目を見開いている。

何かを発しながら俺を襲おうとしてくるが、それは届かない。

だって俺の奴隷なのだからだ。

鎖を持っている間は、理屈はわからないが俺の思い通りに動くことしかできない。

本当にいいおもちゃだ。


「それじゃ、こいつはもらっていく」

「はい。もちろんです」

「少し準備をしてから立つが、よろしいかな?」

「大丈夫でございます。どうせ森にいる女は外にでるなんてことをしませんから」

「それなら、武器も含めて用意することにする」

「はい。」


ああ、本当にいい気分だ。

俺は勇者のスキルを持った転生者。

転生前にあったことや嫌な思い出がいっぱいだったが、ここに来たからには変わってやる。

そして好き勝手に俺は過ごして、勇者として、それなりに世界を救い。

この世界を謳歌してやるんだ。

ゲートを破壊したことを俺の手柄にしてから、本当自分にいいこと尽くめだ。

勇者のスキルで、俺のことを噂するやつらが増えるだけで、自分自身の戦闘能力もあがるからな。

これで、俺は無敵だ。

あんなゴブリンどもも、今では相手にならないくらいには戦えるだろう。

あと、俺が目をかけてやってるあいつらも、俺が近くにいるだけで能力が少し上がるのだから、離れることはないな。

まあ、少しの心残りといえば、あの生意気な聖女と、その聖女だけを慕っていたあの女騎士に断られたことか。

今となっては、あいつらが離れていったことを後悔するくらいには、俺のパーティーは強くなった。

俺は鎖を引きながら、自室に戻るときにいい案を思いつく。


「そうだ。俺が依頼をこなして、ギルドのランクを上げたら、また誘ってやろう。ただ、そうなったら俺の靴を舐めるくらいはしてくれないと、パーティーにはいれてやらないがな。いや、毎晩の相手がいいかな?くくく…今からが楽しみだぜ」


廊下には、俺だけの笑い声が響いた。

それが、さらに俺をこの世界の主人公にさせてくれているみたいで、テンションが上がる。

女を一度だけ可愛がったら、用意して出発だ。

簡単に地図も貰ったことだし、余裕だな。

俺はただ笑いながら、女が待っている部屋に入るのだった。

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