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魔法使いになれなかった俺はヘンタイスキルを手に入れた  作者: 美海秋
ヘンタイは世界を救う

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375話

「いつまで、そうしてるのよ」

「アイラ…」

「何?別に、あなたには関係ないでしょ?」

「関係あるんだけど」


そうしていたときに、声をかけてきたのはアイラだった。

そんなアイラに対抗するかのようにして、スターはアイラの方を見ると、睨みつける。

ただ、睨みつけたアイラは、そんなことで怯むことはなく向かっていく。


「関係ないことない。私たちが、最初にただしと一緒にいたんだから、むしろ最後にだけ絡んでくる神様ほど迷惑だと思わない?」

「なんですって?神であるあたしに意見するの?」

「当たり前でしょ、神様に意見できるのは、市民の特権なんだから」

「市民?神様より強い力をつけたあなたたちのことを、そんな風には思わないんだけど。それに、あたしがただしのことを転生させなければ、あなたたちには会うことすらなかったんだから」

「うわ、そういうことを言うんだ…確かに、そうなのかもしれないけど。神様がそれをするのは当たり前のことでしょ?それに、そんなことを言ってるけど、ただしがここにいるのも私たちがいるおかげじゃないの?」

「へえ、神様にそういうこというんだ」

「先に言ってきたのは、そっちでしょ?」


お互いにそう言った後に、顔を近づけて睨み合う。

俺はそれを見守ることしかできない。

なんだろうか、ここでみんなとの会話を終わらせて、魔王としてやられる。

そうなることで終わるはずだったのに、俺はいつ倒されるのだろうか?

そもそも、そこまで話が向かっていくのかというのもわからない。

このままでは、時間がかかりすぎる…

俺はシバルたちに視線を向ける。

助けを求めるためのものではあったが、シバルとバーバルは俺と目が合うと、むしろ頷かれる。

ヤミとは、目が合ったが、やれやれと手を横にして振る。

プレイとメイさんは顔の前で手を振られた。

無理無理と…

こうなったら、俺がやるしかないということだろう。

まあ、これも最後の俺がやるべきことなのだろうと考えると、仕方ないのだ。

俺は二人の肩を叩く。


「「何?」」

「いや、話し合いがなかなか終わらないなって思ってな」

「だったら、待っていればいいんじゃないの?」

「そうよ。あたしたちは、大事なことを話してるんだから」

「そうなのか…」


二人がそう言うのを聞いて、仲がいいのか、悪いのかがわからなくなってしまう。

それほどまでに、言っていることは息が合っている。

だからといって、俺がそのことを言えば、余計に火に油を注ぐことになってしまうということはさすがにわかっている。

といっても、何も言わないということもダメなのもわかった俺は何を言うべきか迷った結果、出た言葉はこれだった。


「俺のために争わないでくれ…ふべ…」

「争ってないけど?」

「本当に、それなんだけど」


案の定というべきか、俺は殴られる。

そして、言われる。


「そっか、そっか…そんなに私たちに魔王として、倒されてほしいなら、倒してあげる」

「あたしも、転生させたものなんだから、最後くらいは手伝ってあげる」


その言葉とともに、再度殴られる。

倒れる俺に対して、魔力がせまる。


「ただし、いくからね」

「おう」

「我の手に、ただ誰かを守りきるための聖なる力を作れ、セイクリッドジャベリン」


その言葉とともに、光の槍が俺に突き立てられる。

仲間として、普通ではダメージを受けることはないのかもしれないが、そこは俺に新しく体に追加された魔王によってダメージを受ける。

普通に痛いが、これをしないことにはすべてが終わらないということは俺もわかっている。

だからこそ、痛みを受け入れる。

まあ、美少女であるアイラにやられるのであれば、それもよかったのだろうと考える。

そして、隣にいたスターが拳を構える。


「シンカイ流、二の拳、シューティングゴッド」


その技はプレイも使っていたものだった。

神様が使えるというその技によって、俺はさらにダメージをもらう。

そして、意識が遠のいていく。

ヘンタイスキルがまともに発動していないとこれだけ痛いのかと思いながらも、俺の意識はなくなったのだった。

どうなるのかもわからないまま…


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