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魔法使いになれなかった俺はヘンタイスキルを手に入れた  作者: 美海秋
パーティーにヘンタイが増えた

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31話

俺は部屋に入る。


「おら、勇者様が帰ったぞ」


その言葉とともに、俺は椅子にどかりと座る。

現在は町の中心地である屋敷にいた。

なんでこんなにもいい場所にいるのかというと、俺はゲートを壊したことになっているからで、町をモンスターから救った英雄様なのだからだ。

本当は誰かが勝手にやったことだったが、俺がしたことにしたところで誰かが困るということではないのだ。

だから俺はそれを活用しているだけだ。

まあ、そんな俺のことをしっかりと評価することが必要だということを、この屋敷の偉い奴らはわかっている。


「いやあ、勇者様はさすがです」

「だろう。あのタイミングで独断でゲートを壊さなかったら大量のモンスターがきて大変なことになっていたということを、誰もわかっていないのもどうかと思うけどね」

「そうですね。英断です」

「ふ、そうだろう?」

「ええ」


やってはいないことだが、魔法で俺の痕跡を上書きしたのだから調べたとしてもわかることはない。

だからこそ、ゲートを壊したのは誰かなどとはうまく言葉を使っていれば、わからない。

そして、うまく騙せていれば、うまいご飯に綺麗な寝床まで与えてくれるのだからいい。

あとは夜伽の相手もだな。

魔法使いと聖女にも少し飽きてきていたころだったからちょうどよかった。

後は前衛の男二人だが、そろそろ解雇でもいいだろう。

特に使えないしな。

それに代わるやつらとして、聖女候補の二人と女騎士を二人入れる予定だからな。

やっぱり異世界に勇者としてやって来たのなら、やることはハーレムを作るに限るだろう。

だから男たちはいらないのだが、それでもいらないことを話しされても困る。

それでも、あの男たちにはしっかりと情けをかけてやるつもりだ。


「おい、あの二人は?」

「はい。しっかりと地下の牢屋に…」

「そうか」


そう、優しく。

俺のパーティーメンバーである、聖女と魔法使いを犯した罪で投獄させたのだ。

いや、口封じのために殺さないというだけでも優しすぎるだろう。

何事もうまくいっている。

俺は緩みそうになる顔をなんとか抑えながらも、悲しそうにしたを向く。


「俺もあいつらがあんなことをするとは思わなかった」

「そうでしょうね。聖女様と魔法使い殿も少し休養をすれば、また勇者様と一緒に旅を続けられると言われていましたからね」

「ああ…俺も守れなかったことを本当に後悔している」

「いえ、裏切ったあいつらが悪いのですから気にしないでください」

「だけど、俺が心の傷をおわせたということも少しはあるからな」

「ですが…いえ、それでは勇者様も英気を養われていただくのがよろしいでしょう」

「ああ、すまない」


そうして偉い男は出ていき、俺は部屋に一人になる。

するとすぐに一人の女が入ってくる。

すぐに行為を始める。

これが俺が望んだ異世界転生というものだ。

最高だ。

このまま楽しんで、それなりに世界を救えばそれでいい。


「は、はははははは」

「勇者様?」

「もっと満足をさせろ」

「は、はいすみません」


そんなことをしながらも時間は過ぎていく。

自分自身が何も成長をすることもなく…


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