表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

9話 蛮族どもがパッカード

まず名前ぇ?!

何がカデン・マーンだよ!

ちょっと外人風にすな!

0歳はしょうがないとして問題はジョブだよ!

アーティファクトってなんなん?!

勝手に人間辞めさせるんじゃねぇ!

―以下愚痴とツッコミが続きます。


…はぁ…はぁ…。あのサド女神ィ!許さんからな…。


「ちょっと!どうしたのアナタ達!」

バタバタバタ…。


周りうるさくない?

視線を向けると血塗れのおっさんが運ばれている。


「ちょっとカデン!アナタいちおう勇者でしょ!

助けてくれないかしら!」


「ちょいちょい落ち着いてアレナスちゃん、ひっひっふー、ひっひっふー。」


「ひっひっふー。ってそれはお産の時よ!真面目に聞いて!」


おおノリツッコミ。やりおる。


「お母さんが出かけてたのは覚えてるでしょ?ここに帰ってくる途中で野盗に襲われたらしいの!」


え!一大事ですやん。


「さっきのおじさんが無理やり馬を飛ばして伝えに来てくれて…それでッ…。」


落ち着け落ち着け!


「それから?」


「お母さんと荷馬車だけ奪って…あとは全員…。」


ほーん…教育のなっていない奴等め。


「場所は?」


「貴方と会った森の…近くの道…。」


「ここで待ってろ。」


「え?」


「俺のいた世界ではな、〇〇マンっていうのは強くて、カッコいいって決まってんだよ。」


ほぼ全員ね。ピーマンとかを除いた。


「お前の母ちゃんも、荷馬車も任せな!無傷で取り返してやるぜ!」


クラウチングスタートから全力ダッシュ。

雷光を纏い、輝く全身タイツ。

地面に焦げ跡を残しながらカデンは走り去った。


「お願い…勇者様…お母さんを助けて…。」



―――――――――――――――――


どうもカデン・マーンです。ゴキゲンヨ!

もうガチのギレですわ。

ヒーロー覚醒に必要な物、少女の涙。

ここテストに出るよ。


「やい女神!」


『何じゃたわけ!』


「野盗どもの詳しい場所教えてくれ!あとアレナスちゃんの母ちゃんの状態!」


『なんでそんなことをしなければいけないのじゃ!ワシはオヌシの使いっ走りではないわ!』


「いいからやれ!とびっきりの野盗解体ショー見せてやるから!」


『…し、仕方ないのぅ…今回だけじゃぞ?』

シンプルに外道だなこの女神。


『ほれ、場所を送ったぞ、あと女の状態は良好じゃ。気絶しているだけじゃの。」


「よっしゃ。ありがとうよ!」


しばらく走ると帯剣している無精髭を生やしたおっさんが立っているのが見えてきた。

多分見張りやね。残りは奥の広場か。


「カデンマン・パーツ交換(カスタム)・コンセントプラグ!」


左腕から射出されたプラグが見張りの胸に突き刺さる。

これが俺の作戦、さっきはロープみたいに使ったけどプラグってことは…電気(エネルギー)通るよね?

刺さったプラグに体の中の電力(?)を注ぐイメージをする。


「グハッ!…ガガガッっfyhvg!!」


身体中の穴から煙を立ち昇らせながら倒れるおっさん(悪)。


俺はおっさんの剣を拾い、叫ぶ。


「俺はカデン・マーン!雷の勇者!0歳!ギャン泣きしたいヤツからかかってこい!」


怯えろ!竦め!


俺の声を聞き、広場の奥のテントから薄汚いおっさんどもが出てくる。


『残敵4!かっこいいぞ!カデン!』


女神様ノリノリ。


俺を囲むように回り込んでくる4人のおっさん。

警戒しているのか突っ込んでくるヤツはいない。

そんな時は…


「やいやい落ちこぼれども!数の利も活かせないのか?」


煽るんだよ!!


「クソッ!死ね!変顔野郎!」


左野盗が突っ込んできましたね。得物は剣、あと俺の素敵ヘットをdisったな?!


上段から来る剣を右手の剣で防ぐ、腹に左膝蹴り。蹴り飛ばす。


後ろ野盗が突っ込んでくる。

得物は槍。

プラグを飛ばす、命中。感電死。


振り返り、前野盗に右手の剣を投げる。時間稼ぎ。


右野盗の剣での突き。バックステップで避け、出しっぱなしのままのプラグを横薙ぎに振るう。

命中。感電。


復活した左膝野盗の袈裟斬り、踏み込んで相手の手に右手刀、そのまま顔面に肘。

落とした剣を拾い腹に。

残敵2。


同時に前野盗と右野盗が左右から切り込んでくる。

プラグを射出、前野盗の足に巻き付け、思いっきり引く。

転ぶ前野盗。驚き、少し躊躇う右野盗、そこにタックル。

押し倒してマウントを取る。

頬に1発フックを入れて倒れた前野盗にプラグ。

感電死。


「さぁ?言うことは?」


「こ…降参だ!やめてくれぇ!」


素直でよろしい。


『え〜生かしておくのかの?』


残念そうにするな外道女神。


『それはそうとオヌシ?前職は本当に店員か?殺し屋ではないのかの?』


ちゃうわ!真っ当な家電販売員です。


『まぁオヌシを勇者にしたワシのおかげじゃな!感謝するのじゃ。』


確かにアンタが作ったこの身体のおかげだから間違えちゃいないけどね。


「でも初人殺しは…気持ちいいもんじゃないな…ヒーローは辛いねぇ、全く。」


『そうかの?心踊らんか?』


邪神様は黙っていてください。











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ