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兄が好きな妹なんてラブコメ展開はありえない。  作者: 詩和翔太
2章 ヤンデレ妹は兄を宿泊研修に同伴させたいそうです。
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ハロウィン番外Ⅰ Happy Halloween!!

 十月三十一日。この日は何の日? と街の人々や学校のクラスメイトに聞いてみれば、皆同じ答えを言うだろう。即ち、『ハロウィン』だと。


 日本では、外国とは違った楽しみ方でハロウィンを楽しんでいる。皆が盛り上がる言ってみれば巨大なイベント。この時を逃すまいととある四人は準備に勤しむのだった。


「はぁ、ハロウィンって何すればいいんだよ……」


 そんなことを呟きながら夜は帰路に就いていた。普段なら、あかりが一緒に帰ろうと言うのだが、今日は用事があるからと先に帰ってしまったのだ。そして、夏希や梨花、瑠璃も急な用事があると先に帰ってしまっている。夜は、もしかして俺はぶられた? と思っている時に、その四人からメールが届いていたのだ。ご丁寧に一通ずつ。


『おにいちゃん、今日は早く帰ってきてね? お家でハロウィンを楽しむんだから! 早く帰ってきてね? じゃなきゃ、わかってるよね?♪』


 これでは、まるで脅迫みたいじゃないか。しかもご丁寧に二回も同じ文を書いている。夜は、家がどうなっているのかとても心配だった。


『ナイト、今日はハロウィンだよ! 今日限定のイベントがあるから一緒にやろうね! ナイトの家に行くから今日は楽しもう!』


 今日は、夜と夏希がやっているスマホゲームでハロウィンイベントが一日限定で行われている。話によれば、協力推奨とのことだったので夏希も夜と一緒にやろうと考えたのかもしれない。夜も、夏希と一緒にやるつもりで考えていたのだが、わざわざ家にまで来る理由があるのか。そこは首を傾げざるを得ない。


『夜? せっかくのハロウィンだし、あんたにご飯作ってあげる! 別に、特別な理由は無いんだからね!』


 梨花からのメールだが、どうしてわざわざ夕飯を作りに来るのか疑問でしかない。夜は普段から自分で作っているので作ってもらう必要がないのだ。特別な理由が何なのかわからないが。


『夜クン、今日は二人きりで過ごそう! 二人でゲームをしようじゃないか! 勿論、R18だけどね?』


 これに関しては夜は呆れた。ゲームをしたいと言うのは別に構わない。夏希ともやる予定だからだ。だが、R18のゲームを一緒にしようというなら話は別である。後輩に何をやらせる気なのか。いつでもブレないことはいいことなのだろうが、少しは考えてほしいものである。そもそも、二人きりで過ごせるわけがないのだ。家にはあかりがいるのだから。


 四人とも、ハロウィンということで楽しみたいと言う気持ちはわかるが、どうして皆、目的地が夜の家なのだろうか。まったくもって不思議でならない。


「はぁ、もう着いちゃったよ……」


 どうやら、考え事をしているうちに家に着いてしまっていたらしい。夜は玄関のドアをゆっくりと開ける。


「「「おかえり!」」」

「二人きりの夜だと思ってたのに……」


 ドアを開けると、そこには迎えてくれた夏希と梨花と瑠璃、そして俯いて何かぶつぶつと言っているあかりの姿があった。何故か、普段とは違った服――コスプレをして。


 あかりは魔女のコスプレだった。黒色の三角帽に、紫色の線が入ったマントを羽織り、白のワンピースを着ていた。そして、手には何処ぞの魔導士が持っていそうな杖を握っている。普段のあかりとは違った雰囲気だ。


 夏希は海賊のコスプレをしていた。海賊帽にコート、そして、ビキニにショートパンツだ。明らかに、秋にするコスプレじゃないが、夏希に似合っている。だが、露出している部分が多すぎて夜は直視できない。何故か殺気を感じるような気がしないでもない。


 梨花はナースのコスプレだ。ピンクを基調としたナース服と帽子。胸ポケットにはご丁寧に『りか』とひらがなで名前が書かれたネームプレートを付けている。スカートがミニなので白い太ももがこれでもかと主張している。梨花がミニスカートなのは珍しいので夜はその太ももに視線を向け、すぐに逸らした。ものすごい殺気が……。


 瑠璃は、メイド姿だ。瑠璃の好きなゲーム(R18)のキャラのコスプレなのか、露出が多い。だが、身長が低いのと胸が本人は頑なに認めようとしないが小さいのでどうも危ない気がしないでもない。警察に見つかったら夜はお世話になること間違いなしだろう。


「……お前等何やってんだ?」

「何って、今日はハロウィンだよ? ならコスプレしなきゃ!」

「わ、私はやらないって言ったんだけど……」

「まさか、みんながコスプレしてくるとは……。夜クン、よかったねぇ」

「おにいちゃんと二人きりが……」


 夜は内心、それ間違ってるから! とツッコみ、夏希に連れられ、夏希と同じ海賊のコスプレをさせられた。何故か、麦わら帽子に赤い長袖シャツ、ジーパンだった。


「さぁ、ゲームしよ、ナイト?」

「夜~、何食べたい?」

「夜クン、わたしとエr……ゲームを」

「おにいちゃんはわたしとぉ……」


 夜は確信した。今日は大変な一日になりそうだと……。


 その後、夏希とゲームをしてレアアイテムをゲットしたり、梨花の作ったお世辞にも美味しいとは言えない料理を美味しく頂いたり、瑠璃とエr……ゲームをしたり、あかりに、罰として今日は一緒に寝てもらう! と言われたりと、夜は見事にフラグを回収してみせるのだった。


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