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兄が好きな妹なんてラブコメ展開はありえない。  作者: 詩和翔太
5章 ヤンデレ妹たちはひと夏の思い出を作るそうです。
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理事長はやっぱり理事長

今回から投稿の仕方を少し変えました。詳しくは後書きで。長ったらしいですが読んでやってください。結構、重要なことも言ってると思うので。

 玲奈と二次元部の一件から一週間が経過していた。あの日以来、玲奈は笑顔が増えて楽しそうである。


 玲奈曰く、智哉に変化が生じたらしい。玲奈のためだ! と言いながら多くのラノベを買って来たらしい。流石、院長先生といったところであろうか。だが、智哉が買ってきたラノベはすでに玲奈が持っていたらしく、智哉が自室へと持ち帰って行った。それが、事の始まりだった。


 興味本位で読んだラノベによって、アニメやマンガと言った二次元文化に寛容になったのだ。今では、休日や深夜になると部屋で一人アニメ鑑賞をしているらしい。暗い部屋の中で一人の男がアニメに熱中している姿は、それはそれである意味恐怖だ。玲奈は初めてその姿を見た時、その場を無言で立ち去ったらしい。深夜をアニメに費やして、手術に影響しないのか心配である。本人曰く、玲奈のため! らしいが。そして、玲奈が何よりも戦慄したのは、見ていたアニメが国民的アニメのア〇パ〇マ〇やドラ〇もんだったという事実である。しかも、昔のを見ていたことから、きっとTSU〇AYAに行って借りてきたのだろう。家族として少し恥ずかしい。


 一体、何時寝ているのか、それは家族でさえ知らないらしい。院長室で寝ていないといいのだが。いや、仕事をせずにアニメ鑑賞しているかもしれない。もし、そうだったら院長室に入った医者の人は驚くことだろう。院長が国民的アニメを見ているのだから。


 人はここまで変われるんだな、と玲奈は遠い目で虚空を見つめていた。きっと、昔の智哉を思い出しているのかもしれない。


 玲奈も玲奈で、夜達二次元部と一緒にした取材を生かして小説を執筆しているようだ。書き終わったらルナ先輩が一番最初に読んでくださいとのことだ。そう言って来た時の玲奈の笑顔からは今までとは違い心の底から嬉しいのだと分かった。普通は恥ずかしいのだろうが、玲奈は別なのだろう。好きな人に読んでもらいたいのだ。


 普段の玲奈が見せないような、否、絶対見せない可憐な花のような笑顔。その可愛らしい笑顔を見てみたい! と男子達は玲奈の周りをうろついたらしいが、残念ながら、その笑顔は夜の前だけでしか見せない。この時、男子達の中で夜は女ったらしのハーレム野郎と再認識された。一体、夜が何をしたというのか。ただ、告白されただけである。それに、夜は女ったらしではなく、女の敵である。告白を保留にするという最低なことをしているのだから。


 そして今、夜達の通っている柳ヶ丘高校では一学期終業式が執り行われていた。ナギ高の理事長であり、梨花の父親でもある慎二が講話をすべく壇上に立っている。


「明日から夏休みが始まる。みんなが待ち望んでいたであろう夏休みだ! 無論、私もこの日が来ることを今か今かと待ち望んでいた! 仕事が休めるからね!」


 確かに、休みは誰でも嬉しいだろう。それは、子供でも大人でも関係ない。しかし、慎二の嬉しい理由が仕事が休めるからというのはいかがなものだろうか。理事長として色々とマズい気がする。元からだから今更かもしれないが。


「そして、夏休みは……、というか冬休みもそうだと思うけど勉強したくないんだよね~。うん、わかる。宿題とかクソくらえって私も思っていたからね。だから、宿題はしなくていい! 大いに遊び、大いに楽しみなさい! 二学期、カップルが増えていることを私は願っているよ!」


 本当、理事長としてどうなのだろうか。宿題をしなくていいと言われ、生徒たちは嬉しそうだが、教師の方々は頭を抱えてしまっている。本当にして来なかったらどうしようと思っているのかもしれない。だが、何だかんだ言ってみんな宿題はしてくるだろう。


 それに、遊べ! 楽しめ! というのはわかるが、カップル増えろ! は……。確かに、夏休みはイベント事が多く告白するいい機会かもしれない。だが、考えてみよう。ナギ高の男子の多くは二次元部の女子達に恋心を抱いていたりする。ナギ高で一、二を争う美少女揃いだからだ。


 しかし、彼女たちに告白しても意味がないということは明白。何故なら、夜がいるからだ。夜もどうしてかわからないが、彼女たちは皆揃いも揃って夜に好意を向けている。それが、他の人に向けられることはないだろう。よって、カップルが増えるなんてことはありえない。増えても、一、二組くらいなものだろう。


 男子達の嫉妬と憤怒の込められた眼差しが夜へと突き刺さる。このハーレム野郎という彼らの心の声が聞こえてきそうである。


 夜は心の中でハーレムなんざ作ってねぇとぼやいた。しかし、それを言ったところで他の男子からしてみれば言い訳にしか聞こえないだろう。よって、無意味。夜は他が認めるハーレム野郎なのだ。まったく嬉しくない称号だが。


 そんなこんなで、長いようで短い夏休みが始まった。


ども、詩和です。お読みいただきありがとうございます。

さて、お気づきの方がほとんどでしょうが、本文がかなり短くなっています。

例のN君に「長くて半分からは流し読みしている」と言われました。もしかしたら、読んでくれている方にもそのような方がいるのでは!? と少し怖くなってしまったのです。

そこで、一話の本文を少なくする代わりに、出来るだけ毎日投稿をすることにしました。出来るだけというのは保険です。出せなかったとき申し訳ないので。

二日毎に投稿されるよりは一日毎の方がみなさんの一日の楽しみになるのでは? と思い、上記のようにさせてもらいます。

まぁ、徐々に本文も多くなっていく気がしますが……。

さて、話を戻して。今回はいかがでしたでしょう。楽しんでいただけたなら幸いです。

早速智哉のキャラが崩壊しました。彼は一体いつから面白キャラへと変わってしまったのだ……。

そして、理事長。やっぱり理事長は理事長でしたw 教師としてどうなんでしょうね。でも、こういう先生の方が接しやすいのかもしれません。あくまで、俺の自論ですが。

さて、今回はこの辺で。

それでは次回お会いしましょう。ではま……。

忘れてましたw ここからは一応のお知らせです。

展ラブが100話を突破したので番外編を書こうと考えています。

しかし、100話なんて記念すべき番外編を適当に書いて出すというのもあれなので、じっくり考えたうえで出そうと思います。

もし、みなさんからこういうのを書いて欲しいというのがありましたら、感想にでもTwitterのDMでも構いませんので言っていただけると嬉しいです。

今のところ考えているのはあかりの親友の美優とか夏希をいじめてた亜季、瑠璃の時のクズ男くんとかのその後を考えているのですが、100話記念でやることかな……? という感じで一向に決まる気がしないんです。

ですので、みなさんの提案、お待ちしておりますw 結局は他人任せって、俺も最低ですね。

それでは今度こそ次回お会いしましょう。ではまた。

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