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兄が好きな妹なんてラブコメ展開はありえない。  作者: 詩和翔太
4章 ヤンデレ妹の兄は新入部員の夢を応援するそうです。
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柊也生誕日記念番外Ⅰ 悲しい誕生日

この話は、本編とはまったく、これっぽっちも関係ありません。

 最近、めっきり出番が少なくなり、忘れられているであろう夜の親友であり、夏希の兄である朝木柊也(あさぎしゅうや)。そして、今日はそんな影の薄い柊也の誕生日である。


 祝って欲しい柊也は、LI〇Eの一言コメントに今日は誕生日と書いておいた。しかも、日付が変わった瞬間に。どれだけ祝って欲しいんだ、と言われても仕方はないと思うが、祝って欲しいと思って何が悪い。ただでさえ、影が薄いのだ。些細なことでも気付いてもらいたいではないか。悲しい気もするが気のせいだ。気のせいったら気のせいなのだ。


 そうして、朝になるまで、柊也は「おめでとう」の言葉をくれるまでスマホの画面とにらめっこをしていた。が、誰からもおめでとうのコメントは来なかった。親友である夜ですら、おめでとうの一言も言ってはくれなかった。俺って、友達少ないんだなぁ……。


 仕方なく、部屋から出てリビングに行くと誰もいなかった。だが、テーブルの上には一枚の紙があった。


柊兄(しゅうにぃ)へ。今日はナイトたちと遊んできます。夏希”


 どうやら、夏希は夜達と出かけているらしい。きっと、二次元部のメンバーで遊んでいるのだろう。男一人に女五人というハーレムメンバーで。なんと、けしから……羨ましい! 俺も誘えよ! 今日誕生日なんだぞ!?


「はぁ、気晴らしに外でも行くかぁ……」


 柊也は気晴らしという名の憂さ晴らしに外出することにした。


 誕生日だというのに、これといった予定の無かった柊也は街を歩くことにした。しかし、その選択は間違いだった。今日、八月十六日は夏休みの真っ最中。つまり、彼氏彼女な関係の恋人たちがデートをするにはぴったりの休日だ。


 しかし、お盆だというのに、街中はその恋人たちで溢れかえっていた。柊也にとって憎い存在であるリア充が、それはもう、台所にいる黒光りして、ぴょんぴょん飛び跳ねるあいつのように……。


「はぁ、どこもかしこも、リア充リア充リア充リア充……。夏希も一応リア充。そして、夜は完璧リア充。どうして俺だけ……」


 影が薄いからである。だから、作者すら存在を忘れてしまうのだ。キャラ紹介にすら書かれないのだ。


 妹の夏希は、オタクで人見知りなはずなのに、リア充の一員。そして、親友の夜でさえ、五人の女の子を侍らせているハーレム野郎なのに、どうして柊也だけが非リアなのか。納得できない。


「別にシスコンとかじゃねぇけど、夜に夏希は渡したくねぇなぁ。でも、夏希はあれで幸せそうだしなぁ……」


 妹の幸せを願い、妹の交際の相手を心配している時点で、シスコンでないにしろ、妹が大事であることに変わりはないだろう。世の中では、それをシスコンという(詩和の個人論)。


 きっと、今頃。夏希は夜達と楽しんでいるのだろう。キャッキャウフフと。ゲームセンターだろうか。ボウリングだろうか。カラオケだろうか。何にしろ、ムカつくことこの上ない。


「はぁ、俺と夜の違いって何だよ。優しさの違いか? いや、無いな。だって、あいつ俺の誕生日忘れてやがったし。あの野郎……、次会ったら覚えとけよ……!」


 きっと、夜は覚えていないだろう。というか、まず知らない。だって、聞いていないのだから。


 その後、柊也は憂さ晴らしで街中に来たというのに、逆にストレスを溜め、夜への怒りを抱きつつ、帰路へと着いた。何が、気晴らしだ。何が、憂さ晴らしだ。リア充クソくらえ! そして、夜は死ね!


 帰ってきた後、スマホでL〇NEを開いても、やはり誰からもおめでとうの言葉はなかった。どうして? みんな一言コメントとか見ないの? 見てるのに見てないフリするの? それ酷くない? ねぇ、酷くない? お前等も覚えとけよ?


 沸々と内心に湧き上がる夜に対する嫉妬、憤怒。そして、自分に対する劣等感。


「クソがァァァァァァ! リア充爆発しやがれ、この野郎ォォォォォ!」


 一体、リア充に何の恨みがあるというのか……。


「彼女欲しいぃぃぃ!」


 どうやら、そういうことらしい。だが、彼女が出来ないのはリア充の所為では無くて、自分の所為だとは思うのだが……。


 柊也の怒りが爆発しかけているその時、家のチャイムが鳴った。夏希ならば、チャイムは鳴らさないだろう。となれば、宅配か何かだろう。通販をした覚えはないが、夏希がしている可能性もある。


「はいは~い、今開けますよ~」


 柊也はドアを開けた。そこには、


「よぉ、柊也。久し振りだな」

「柊兄ただいま~」


 そこには、夜と夏希がいた。手に、紙袋を持って。


「ど、どうしたんだよ、夜。あれか? 夏希にお持ち帰りでもされたのか!?」

「柊也、冗談でもそういうのはやめてくれ。あかりに殺されるから……」


 夏希の家に行くと言った時のあかりのあの顔。思い出しただけで恐い。しかも、きっと家で盗聴しているはずである。帰るのが怖くなってきた。


「それで、どうしたんだよ?」

「いや、だって、今日は柊也の誕生日だろ? だから、ケーキ買ってきた。食うだろ?」


 どうやら、夜は柊也の誕生日を忘れていたわけではないらしい。


「まぁ、ついさっきまで忘れてたんだけどな」


 なんてことはなかった。やはり、忘れ去られていたようだ。なんと影の薄いことか。悲しいなぁ、悲しいなぁ……。


「じゃあ、あれか? 夏希が覚えていたのか?」

「ううん、僕も忘れてたよ?」


 どうやら、妹も覚えていなかったようだ。あれ? おかしいな。目から汗が……。


「そ、そうですか……。じゃあ、ケーキ食おうぜ」


 三人はその後、ケーキを食べながら、雑談をしたりと柊也はちょっとした誕生日パーティーを楽しんだ。


「はぁ、結局あの一言コメントに気付いたのは夜だけか……」

「まぁ、あんま見ないだろうしな。それとさ、柊也。どうしてあんなとこに書いたんだ?」

「え、いや、だって……」

「おめでとう言って欲しいんなら誕生日設定しとけば祝おうって通知来るんだけどな」

「え、マジ?」


 LIN〇では、誕生日を設定しておけば、タイムラインで祝おうという通知が来る。どうやら、柊也はそのことを知らなかったらしい。知っていれば、あんなに悲しい思いをしなくてもよかったというのに……。


 そんなこんなで、誕生日は楽しかった。


 その後、誕生日を設定しても、おめでとうのコメントが来なかったというのは内緒である。

ども、詩和です。お読みいただきありがとうございます。

さて、楽しんでいただけたでしょうか? 柊也可哀想……と笑ってもらえれば幸いですw

久し振りの登場だった柊也君。記憶ではバレンタインの番外編以来出てなかった気がしますw だから、忘れるんですよね……。当初の目的では、夜にアドバイスをしていくニ〇コイの舞〇集ポジションだったはずなんですけどね。一体、どうしてこうなった。

まぁ、これからはきっと柊也も活躍してくれることでしょう。うん、きっと。

さて、今回はこの辺で。

それでは次回お会いしましょう。ではまた。


100話目がこれでいいのかなぁ?w

それと、70,000PV達成、300pt突破しました。ありがとうございます! これからも展ラブと詩和をよろしくお願いいたします、

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