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第75話 容疑者
夜。余りにも残暑がきつくて、早めに風呂を済ませたので、ばあちゃん、志成、僕と全員揃って23:00のニュースを観ていた。
「あれ? この人」
志成が画面を凝視している。
「昼間のあの女だよ!」
「あ、ほんとだ!」
顔写真が画面にアップで映し出され、下に、”武田美咲 容疑者(24)” と表示されている。
キャスターの声に集中する。
「・・・武田容疑者は今日夕方、県内の飲食店で友人と食事していたところ、バッグから銃のようなものを落とし、不審に思った店員が警察に通報。警察が駆け付けたところ、武田容疑者は銃の所持を認めたため、銃刀法違反の疑いで逮捕し、拳銃一丁と銃弾5発を押収しました。武田容疑者は銃の所持について、護身用だと供述しているということです」
「・・・怖いね」
「うん。まさかあの女が・・・」
「あの時も持ってたのかな・・・銃」
「うん・・・多分」
「3人目の敵じゃ」
ばあちゃんが、ぼそっとつぶやいた。




