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第52話 目が普通の女の子
映画はまあごく普通の出来だった。日常生活の中で突然世界が終末を迎え、主人公たちが凡人のままヒーロー、ヒロインになっていくという話。
一昔前なら斬新なんだろうけど、今ではまあ普通に面白い。
「晩ご飯、どうする?」
「うん、一応考えてあるんだよね」
志成はスマホの画面をぱっ、と見せる。
”オープン記念バイキング お1人様 千円”
1Fのイタリアンカフェの割引だ。
「朝一番で予約しといた」
うーん、手際良いし、有無を言わせないなー。
「ケーキもデザートも食べ放題なんだよね」
志成、目が普通の女子だよ。




