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第51話 堂々と、”デートっぽいもの”
僕と志成は3Fのシネコンに向かって歩いていた。
「大志、ごめんね。嫌な思いさせて」
「あ、全然。でも、あの人が来てくれて助かったね。そうじゃなかったら僕もどうすればいいか分かんなかったよ」
「ん。いざとなったらわたしがあの子らを殴るつもりだった」
「え?ほんとに?」
「うん。男 → 女はだめでも、女 →女を殴る、はいいでしょ。わたしはしょうがないけど、大志までバカにされたらすごい悔しいもん」
「そっか。もしかして誰かに会ったら嫌だから僕を誘ったの?」
「え?うーんと。それもあるといえばあるけど、”デートっぽいもの”をしてみたかったっていうのもあるといえばあるという・・・」
「”デートっぽい”もの?」
「デートはおばあちゃんに止められたから、ぽいものって感じで」
「志成も結構不思議な感性だね」




