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タイシとシナリ  作者: @naka-motoo
第2章 2人目の敵
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第41話 後楽園ホールへ

 1か月経ち、今、僕と志成は後楽園ホールに居る。

 先だって1か月前、一切合切を報告する時、僕はまずばあちゃんに文句を言った。


「何だよ、懐刀って。志成は本気で自分の喉を突くところだったんだよ!」


 仏間で3人で向き合い、ばあちゃんは茶を啜りながらゆるゆると話す。


「あれは、お姑様が婚礼の時に白無垢で実際に身に付けられた懐刀だ。私も結婚式の時に貸してもらった。懐刀の意味ぐらい知っとろうが」

「・・・女子が誇りを傷つけられそうになった時、自害してでもそれを守れ、っていう戒めだよね?儀式上のものでしょ?」

「何を言うか。その時、東金は普通の精神状態でなかった。刀が無かったらどうなっとたと思う?」

「はい・・・確かに」

「ただ、持たせるようお告げがあった時、私も正直お守りの意味だと思っとったが、まさか本当に鞘から抜くことになろうとは・・・志成ちゃんよ」

「はい」

「志成ちゃんはすごい。やはり神仏の見込んだ女子だ。志成ちゃんこそ男女同権やらを語る資格があるぞいね」

「いえ、そんな・・・」

「ばあちゃん。2人目の敵は終わったんだよね?」

「さあな。とにかく、東金の試合を見届けておいで。そしたら分かるはずだ」

「はい」


 2人して声をそろえた。


「ただし、日帰りじゃぞ。2人で泊りがけなんぞ許さんぞ」


 いや、もちろんです。って・・・かわいそうに、志成が顔を真っ赤にしちゃってるじゃないか。

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