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第⑨話 アイテム引き換えガチャ



――兵器の姿となったアージスは高度3万9千メートル上空。成層圏を飛行していた。兵器形態の彼女は悪態はついても主人に忠実であり、アイテムとして常に傍らに在るようDNAレベルでインプットされている……アージスにDNAがあるのかは疑問だが……。


――ビービービー。

 

 上方より熱源感知、急降下にて回避行動に移る。

 成層圏を飛行するアージスの上空、衛星軌道から放たれた無数のミサイル群は容赦なく彼女へ襲い掛かる。

 1発2発と交わし続ける中、下方から一閃、凄まじい威力の斬撃が追撃するミサイル群を破壊し尽して行く。

 アージスはそれを援護と判断するも、現状把握のままならない状況中、更に加速しその場を逃れた。



――――

――


「踊れ踊れ!」


 アイアンロックのエレベーター前踊り場で、その名の通り踊り続ける可憐な少女が一人。

 それに続けとサブ職で踊り子を所持している者が続々と踊り出していた。


「おい、なんでワレがこんな事をしないといけないのじゃ!」


「そりゃお金稼ぐためでしょ」


 文句を言いながらも前に置かれた空き缶に小銭が投げ入れられる度にやらしい笑みを浮かべる死神だった。


――それから10分程して空き缶を確かめると。


「こんなもんかな。おいメディア、そろそろ地下に降りるぞ!」


「なんじゃ、漸く調子が乗ってきた所じゃと言うのに」


 途中参加のダンサーと踊りが同調しだして居た所だったが目的が違うので強引に引っ張り出しエレベーターへ飛び乗った。


「せっかちな奴じゃのぉ。もう少し堪能してもよいではないか」


「お前ねぇ、他の踊り子と仲良くなるのはいいけど全員殺すつもりだろうが」


「そりゃの。殺さねば帰れぬのじゃしな」


「……お前の性格ほんと怖いわ」


「何を言っておる。元々この世界の人間を残虐にも滅殺したのはお前さんじゃろ。よっ! この死神の鏡!」


「(うわぁ~ウゼーこいつ)」


 そんなこんなで地下案内所のアイテム引き換えカウンターへ到着する。


「いらっしゃいませー、この度はどの様なご用件でしょうか」


「えっと、アイテム交換でお願いします」


「かしこまりました。職業はナイトと踊り子で宜しいですか?」


「あ、はい」


「ではこちらのカード投入口へお持ちのアイテムカードを投入して下さい」


「了解ッス」


 えっと、俺のカード11枚とメディアのを併せて20枚か。

 ちなみに俺の11枚のうち1枚はパイロットウォーズのなのでここでは使用出来ない。


「じゃ20枚投入しますね」


 微笑む受付のお姉さんに苦笑いで応えカードを投入する。


――ガガガガガガガ。


 見た目シュレッダーだがカードアイテム変換器だ。

 先に結果をメディアに説明すると。


「そんなにか! 当分お金には心配いらんようじゃな。あはははは」


 俺の結果発表に満足げなメディアだったが、現金の所しか彼女は興味が無かった様で、他のアイテムの説明を一切聞かなかった。

 出たアイテムは10個。その他10のカードは全て現金カードだった。

 集まった現金は合計1億マリー。

 流石はゴールドカードと言った所か。物価は1マリー1円と考えて差し支えない。


 お金は所詮お金。

 武器屋で買える物にもレア限界があるので、ゴールドカードから出るアイテムの比ではない。


 期待するのは、それぞれの職で使えるレアアイテムの方だが。


 先ず1つ目。回復の指輪MAXVerが3個。

 これはもうハズレ以外の何物でもない。

 一歩歩けばMPとHPが其々2%ずつ回復する。50歩歩けば完全回復と言う優れものだが、使い処が無いのが難点だ。


 二つ目。踊り子専用装飾 リフレクションペンダントSP


 三つ目。踊り子専用装飾 リフレクションハットSP


 四つ目。踊り子専用靴  リフレクションシューズ


 五つ目。踊り子専用光服 リフレクションアーマーSP(鎧)


 六つ目。ナイト専用盾  パーフェクトシールド(盾)


 七つ目。踊り子専用武器 ダンスインザヘル(ポール型杖)


 八つ目。ナイト専用武器 ナイトオブナイツ(片手剣)


 以上20点で全て。


「なんか踊り子率すんごく高いんですけど……。ナイト専用2個って」


 アイテムをごっそり両手に抱え、併設された宿屋に二人で入る。

 宿屋に二人で入る。


「お主、今なにか二回言ったか?」


「いえ、何も。それより折角なんで装備しましょうよ」


「……喋り方がキモチわるくなっとるぞ? まぁよい、先にワレが着てしんぜよう」


「しんぜなくてもいいから」


――つい立の向うでガサゴソと着替えを終え此方へクルリと回りながら登場するメディア。

 なんだコイツ。やっぱ大人バージョンより可愛いじゃねーか! などと思いつつも調子に乗るので言わないでおく。


「しかしお前の装備ってリフレク装備ばっかだなぁ」


「なんじゃそのリフレインとか言うのは」


「似てるけど違うから。リフレクって言うのは装備中絶え間なくHPが回復し続けるアイテムで、その装備が4つ? 1つのアイテムで回復が1歩で2%だけど、これSPって書いてるから5%だな。……5%が4っつで1歩20%回復!5歩で全快とかどんだけ!」


「何を一人で驚いておる」


「……お前に言っても仕方がないか……」


 1歩20%回復とはすなわち、戦闘中歩いているだけで回復していくチートオブチートな併せアイテムとなっており、普通なら鼻血が出る程喜ぶアイテム群なのだ。


「次はお前の番じゃな、なんじゃこれは。剣と盾か」


「おう、この剣と盾は凄いぜ」


 これが本当のゲーム世界なら他のフレやギルメン達に自慢しまくりだったと思う。

 なんせこの二つのアイテムは俺が途中で止めたペンドラゴン最強ダンジョン、ドラゴンネストの最終戦のアイテム、レベル1から装備可能なレアな代物なのだ。


「しかしアレじゃの……」


 メディアが最強の盾と武器を手にした俺を不憫そうに見つめる。


「折角痩せたと言うのに、その見すぼらしい服装はなんとかならんのか?」


「レベル1じゃ布の服しか着れないんだから仕方ねーだろ!」


 文句を言う俺の両手には。茶色の布の服によく映える、輝く盾と剣が眩しく光っていた。




ただ今大幅改造中です!そして何話かなくなりますw

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