第13話 机の上のグリーンと、紙筒のクラブ
これはAIが書いたものです
木曜日、佐倉は静かに資料室にこもっていた。
目的はただひとつ――「机上パターゴルフ」のコース設計だ。
設計図には、こんな文字が踊る。
•OUT1:給湯室バンカー(書類トレイの窪み)
•OUT2:秘書課スロープ(コピー紙坂道+扇風機風)
•OUT3:役員デスク前ダブルカーブ(危険地帯)
•IN1:観葉植物ホール(パター難易度MAX)
•IN2:会議室トンネル(段ボール迷路)
•FINAL:経理の壁(バンクショット限定)
「…無意味に凝るほど燃えるのが昼イベントの真髄」
呟きながら、クラブ(ラップの芯)を削る佐倉の目は真剣そのものだった。
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12:00 社内マスターズ開幕!
Slackに貼られた告知がこちら。
【本日開催】
昼だけゴルフ大会『社内マスターズ』
■ルール:6ホール制、ピンポン玉使用、クラブは紙筒
■場所:社内全体(通行人注意)
■スコア表:社内ホワイトボードに記入
最小打数で制覇せよ。
優勝者にはグリーンジャケット(※緑カーディガン)授与!
受付には、特製スコアカードと紙筒クラブがズラリ。
ルールブックには「素振りは1回まで」「床バウンドはノーカウント」など、無駄に細かい規定も。
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ホール1:給湯室バンカー
まずは給湯室内。
書類トレイを3段重ねたバンカーに、ボールを乗せた状態からスタート。
狙いは廊下のペットボトルカップ。
「打ち出し斜め、下り坂、右の壁反射で――」
佐倉がスイング。
コッ……コロコロコロ……コーン!
「ナイスイン!」
「いきなりバーディー!?」
場が湧く。
やたら静かな給湯室に、拍手と小声のガッツポーズが交差する。
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ホール3:役員フロア横の“魔のカーブ”
机の合間を縫うように、S字カーブのライン。
周囲は重要書類の山で、ボールをぶつければ“退場ペナルティ”。
「ここ、会社で一番スリルあるコーナーだな……」
「一打でも間違えたら地雷原」
挑戦者たちが慎重に狙うが、
ボールはファイル山にガツン――
「…資料の一部に加わってしまった」
「ボールがPDFになった……」
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ホール5:会議室迷路
段ボールで作られた長い迷路。
入口から覗き込むと、先がまったく見えない。
「ブラインドショットか……腕の見せどころだな」
「いや運ゲーじゃないこれ?」
それでもボールを打ち込むと、奥から
コトン、コロコロ……
と音がして、数秒後――見事、カップイン!
「やった……!」
「これが昼のメジャー大会……!」
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FINALホール:経理の壁
最後は、経理の机を避けてボールを「反射」させて入れるホール。
机の角、壁の材質、スピン、そして勇気が試される。
佐倉の番。
「ここで入れたら、3アンダーで単独トップだ」
静かに構え、
わずかに右にズラし、壁を読み、打つ!
パコン、カタン、コロ……コロコロ……カツン!
「入ったぁぁあああ!」
「これは……歴史に残るバンクショット!」
「真昼に生まれた名場面だ……」
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優勝・グリーンジャケット授与
優勝はもちろん、佐倉。
緑のカーディガンが、スーツの上にそっと羽織られる。
「社内に芝はない。でも――グリーンは、ここにあった」
彼は胸を張り、午後の業務へと歩き出す。
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13:00 片付けと静寂
机が元に戻され、段ボールがたたまれる。
静かなオフィスに、笑い声とピンポン玉の転がる音の記憶だけが残った。




