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ノア~異世界BLファンタジー  作者: 夏目碧央


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人質

 「大変な事を聞いちゃったよ!」

アイルは家に帰ってくるなり叫んだ。みんなバラバラに寝る準備をしていたのだが、あまりにアイルの様子がおかしいので、部屋を出て顔を出した。

「どうしたんだ?何を聞いたって?」

歯磨きをしながら、ロックが言った。

「戦争だよ、戦争!どうしよう、バースが死んじゃったら・・・。」

アイルは取り乱している。

「落ち着けって。リビングで話そう、な。」

メタルがアイルの肩に手を掛けて言った。

 みんながリビングに集まった。アイルは、先ほどバースから話を聞いて、飛んで帰ってきたのだった。バースにとっては、本来漏らしてはいけない情報なのだが、どうしてもアイルには知らせておきたかったそうで。

「もうすぐ、サルボボ国に攻め込むんだって。」

アイルは俯きながら言う。

「ここの軍人さん達、開拓がメインでしょ?どうして攻め込むの?」

レインが言った。

「サルボボ国に、ラブフラワーがたくさんある場所があるんだって。そこをうちの領土にするために、攻め込むって。」

アイルが答える。

「またラブフラワーか。あれは何かと火種を産むな。」

メタルが言った。

「どうしてラブフラワーはサルボボ国にたくさん生えているんだろう。」

ダイヤがぼそっと言った。

「山だからじゃない?あっちはこのムサシノ国よりも標高が高いでしょ。」

ハイドが言った。ハイドは意外と難しい言葉を使う。

「でも、攻め込むほど、こっちはラブフラワーが不足してるって事なのかな。この間たくさん収穫したのに。」

シルクが言う。

「まあ、金持ちがたくさん買い占めちゃうからね。」

レインがそう言って嫌そうな顔をした。

「はあ、どうしよう。僕心配で。バースも、もしかしたらもう会えないかもしれないって、僕に言うんだ。」

アイルはそう言って、顔を伏せた。

「アイル・・・。」

ロックはアイルの肩に手を置いたものの、掛ける言葉が見つからなかった。


 翌朝、ロックとハイドが畑仕事をしていると、一台の大型トラックが近くまで走ってきた。国境の向こうからやってきたので、屯田兵が帰ってきたのかと思って二人とも特に気に留めていなかった。だが、二人の近くでそのトラックは止まり、出てきた数人の軍人達に担ぎ上げられ、トラックの荷台に乗せられてしまったのだ。

 トラックはサルボボ国へ向かって走り出した。軍人達はロックとハイドを後ろ手に縛ろうとした。だが、ハイドは暴れた。とても2,3人では抑えられず、結局軍人達はハイドを荷台から蹴り落とした。ロックだけを連れて、サルボボ国へ入ったのだった。

「大変だ・・・ロックさん!」

外へ投げ出されたハイドは、ゴロゴロと転がったが、無事に立ち上がってそう呟いた。だが、もうトラックはかなり遠くまで行ってしまって、追いかけるのは無理だった。

 とにかくハイドは走って家に戻った。


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