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第11話 冒険者登録します。

試験に合格して次の日は休暇日が与えられる。

前日騒ぎすぎて皆んな朝は起きてこない。

私はお酒も強いので、それ程影響もなかった。

リビングに来て朝ごはんは自分で軽く済ませた。

コーヒーを飲みながらテレビを見ていると、眠そうに里穂が起きてきた。


「里穂。

おはよう。」


「朋美。

おはよう。」


「辛そうね。」


「うん。

二日酔いだよ。

朋美は平気そうだけど。

昨日も全然酔ってなかったよね?」

二日酔いが辛そうだ。

ソファに崩れて寝そべっている。


「里穂。

私ちょっと出かけてくるね。

ご飯食べるなら、味噌汁と卵焼きにご飯は炊いてあるから。」


「わかった。

ありがとう。

いってらっしゃい。」


今日は冒険者登録をしようと以前から思っていたので、防具と武器を調達してギルドに行く予定だ。

武器屋と防具屋が一緒になっている街でも人気のお店でナタリの武器屋&防具屋に行く事にした。

ナタリは街の中心地にあっていつも賑わっている。

この日のために節約してお金を貯めてきた。


地下鉄を乗り継いでナタリの店の前にやって来た。

店のショーウィンドウには最新の武器と防具が飾られている。

どれも綺麗で造りがしっかりしている。


店内に入ると平日にも関わらず沢山の冒険者が来て品定めをしている。


カウンターに居る女性に声を掛けようと近づくと、その女性は私に気づいて見ている。


「いらっしゃい。

初めてだね。

どんな物を探してるんだ?」

その女性の髪は雑に短く男性の様な体つきで引き締まった筋肉がある。


「ああ、武器と防具を探してます。」

突然声をかけられて少しビックリしてしまった。


「ステータスボード見せて。」

女性にステータスボードを見せると少し考え込んでいる。


「……、しかし、凄いステータスだね。

そうだね。

何でも使えそうだね。

超絶神技(匠)スキルは超絶技巧も含んでるから全ての武器が使用可能だね。

でも、僕のオススメは魔法剣だね。

魔導の極み(匠)があるから技巧とは相性抜群なんだ。

ちょっと値は張るけど、これはどうだい?」

女性は後ろの棚から一振りの剣を出してきた。

その剣は剣身が細くて鍔の部分に綺麗な宝石と装飾が施されている。

剣は微かに青白く光を放ち値段が高そうなのが素人でもわかる良い剣だ。


「幾らですか?」

恐る恐る聞いてみた。


「12万ギルで良いよ。」


「ハハハ、高いですね。」

苦笑いになるよね。

予算オーバーだもん。


「そりゃそうだよ。この私ナタリが打ち込んだ剣だよ。」

やはりこの人が店主のナタリさんだ。

何となくわかってはいたが。

ナタリさんは鍛治士でも名の知れた人物だ。

彼女の剣や防具を求めて遥々から冒険者も居るくらいだ。


「もっと安い剣で大丈夫です。」


「そうか〜、じゃあちょっと失敗作だけどこの剣なら安くするよ。

1万ギルで良いよ。」

さっきの細身の剣とよく似た魔法剣だ。

確かに少し剣としては残念な魔法力しか放って居ない。

剣はこれにする事にした。


「防具も安いのありますか?」


「あるよ。

魔法剣士用のライトプレートとローブを組み合わせた可愛いの作ったから。

試作品だけどね。

これも1万ギルで良いよ。」

2つで2万ギルで買えるなんてラッキーだ。

安いとは言え、ナタリの武器と防具が買えるなんて凄い。


「あのう。

ちょっとだけお願いが有るんですが。」

試したい事があったのだ。


「ん?何?」

お金を払うとナタリさんは不思議そうに私を見ている。


「ちょっと工房の隅を使わせて欲しいんですけど。」


「え?工房の隅を使いたいって。

まあ、隅なら良いけど。」

工房の隅を少しだけ借りる事にした。

やりたいのは超絶神技スキルの中にある超絶錬金だ。

これは魔導の極み(匠)と合わせて使うと剣など再練金出来る。

実は包丁で試している。

今回はちょっと安い剣で試してみる。


剣を工房の机の上に置くと手を翳して光が剣を包むと再練金が始まった。

私のイメージでいろいろな付加を付けられる。

素材変換も可能だ。

アルティメット鉱石が現存する素材で最も強固で優れている。

変換完了。

魔力を増強して、固有技コスモレインを発動。

完成した。

剣は金色の魔気を放っている。


次は防具屋。

これもアルティメット鉱石とアルティメット鋼糸に変換して、魔力を増強しつつ絶対防御を付与した。

デザインは可愛い感じがいい。

スーツとミニスカートにブーツのデザインでスーツは裾を長くする。腕の部分と胸にはプレートを配置して、色は白を基調に金の装飾と縁に赤い彩りを入れる。

出来た。

中々良い出来だ。

装備してみると力が底から湧き上がる程凄まじい魔力を感じる。

この防具は生きているのを感じる程だ。


その様子を見ている人がいた。


「もう。

やってくれるね。

凄いよ。

僕でもこれ程の防具は造れない。

剣と防具に魔法印で名を刻んだ方が良いよ。

で無いと、他人に盗まれるよ。」

剣や防具で魔力が高い物には魔法印を刻む事が多い。

魔法印を刻むと他人が装備する事が出来ない。

同時に持ち主の魔力の一部に出来るため、必要な時に具現化したり消したり出来る。

早速、魔法印を刻む事にした。

剣と防具に手を翳してこの世界の文字で、剣と防具に如月の剣と如月の防具と魔法彫刻を入れた。

その瞬間凄まじい魔力を解放して、業物の剣と防具に変化した。


早速店を出るとギルドに向かった。


冒険者ギルドのカウンターにルナ先輩を見つけた。


「ルナ先輩!」


「あら、トモミさん。

もしかして冒険者登録しに来たの?」

私の姿を見て少し驚いた様子だ。

いきなり防具姿でくれば驚くのは仕方ないね。


「はい。

お願い致します。」

ルナさんにステータスボードを渡すと冒険者登録が始まった。

カウンターの端末にステータスボードを装着すると自動で冒険者登録が行われる。

冒険者は自己のレベルによってランクがある。

一番下はEランクで主に初心者はここからスタートとなる。

一番上がSSランクでレベル80以上の強者ばかりだ。

私は確かレベルは♾だったから、どうなるんだろう?

と思ってルナ先輩を見ると、ステータスボードに冒険者登録が完了したので、ステータスボードを返された。


「トモミさん。

凄いステータスね。

冒険者登録終わったわよ。

冒険者ランクはSSSランク…

初回登録で尚且つSSSランクなんて人を見るのは初めてよ。

現存するレベルとしては規格外なランクだけど。

でも、そのステータスなら当然だと思うけど。

全てのクエストが受注可能よ。

今日はどうするの?」


「ちょっと気になってるクエストがあって、ギラティスの討伐何ですけど。」


「ああ、ギラティスは特定魔獣よ。

パーティーを組んだ方が良いわよ。

クエストランクがAAAだから、せめてSランクの冒険者3人パーティーは欲しいわね。」

カウンターの端末で空いている冒険者を検索してくれている様だ。


「俺が行こうか?」

背の高く筋肉がとにかく凄い冒険者で立派な戦斧

を背負っている男性が後ろから声を掛けてきた。

男性は強靭で立派な防具を装備して居て、かなりの腕が立つ冒険者に違いない。


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