第0部 6章 2節 50話 番外:ブレイク伯
~Kikipedia より~
マージナル・ブレイク伯爵。
944年~986年没
父:マックス・ブレイク伯爵
母:ガレット伯爵夫人
妻:ロギンナ伯爵夫人
子:キッド・ブレイク
:ゲイリ・ブレイク
元スノートール王国・軍務尚書の肩書きを持つ。
一般的にはウルスの養育係やゲイリの父として知られる。
カルス王の学友であり、メイザー公爵が勢力を伸ばす王宮にあって、
王派の筆頭として出世を重ねていったが、
980年のカラヴァンチ戦争の敗戦の責任を取り、
軍務尚書を失脚し、影響力を失った。
この戦争で長男を亡くしている。
ウルス誕生の同年に次男であるゲイリを生んだことと、
失脚や長男の死という境遇に哀れんだ王が、
ウルスの教育係として彼を抜擢した。
王宮への影響力回復を狙った措置であったが、
既にメイザー公爵の勢力を抑えることはできなかった。
歴史的評価としては、評価は高くなく、
また、ウルスやゲイリの養育に関しても
特筆すべき資料は残っていない。
自身の能力に関しても、王宮の不正を是正しようと
不正貴族の摘発などに成果を上げるが、
その分、敵を作る事も多く、
後述する理由もあり、王宮内での男性陣からは不人気であった。
そのため一公人としての能力はあったが、
組織や派閥をまとめあげるなどの
リーダー的な資質はなかったと言われている。
また、軍人としても、
全てが上手く行くような壮大な作戦計画を練るが、
机上の空論で、実際は破綻するという事を何度かやっている。
カラヴァンチ戦争の敗戦に於いても、
スノートール王国の利益だけではなく、
敵対するワルクワ王国も損をしない折衷案を計画していたが、
その隙をワルクワ王国に突かれ、
結果、カラヴァンチ星域を失うこととなった。
計画能力はあるが、臨機応変さに欠けるというのが
彼の評価である。
人物的評価としては、悪い評判は少ない。
彼と敵対する貴族側の資料でも、
人間的に毛嫌いしているような資料はなく、
かなりの紳士であり、
特に王宮のマダムたちの人気は高かった。
その分、男性たちの反感を買っており、
それが王派が公爵派に押される要因のひとつとも言われている。
性格は真面目で、正義感に強く、
固い性格であったとされ、曲がった事が嫌いで、
権力に物怖じする事もなく、
カルス王に忠言をする数少ない
側近であったとされる。
軍人ではあったが、華奢なほうで色男であったため、
外見だけの優男と見られる事も多かった。
そのためか、王太子ウルスの評価も、、
美貌だけの無色王子と揶揄される事になる。
カルス王の信頼は絶大であったようで、
彼の死の報を知った際、大いに悲しんだと言われている。
同じく誘拐されながらも生き戻ったウルスに対しては、
逆恨みの感情があり、
彼の死後、王と王子はますます疎遠になったことからも、
カルスとウルス親子の不仲を招いた原因とも言われている。
その死因に関しては、王太子誘拐事件及びマラッサ事件の当事者の多くが
その口を閉ざしたため、詳細な理由はわからないが、
王子ウルスと王女セリアを守るために命を落としたという説が
通説である
しかし、謎の多い人物、少年リュカと役割が被るため、
リュカを英雄視する層からは、逆に海賊に王子と王女を売ったのが
ブレイク伯で、王太子誘拐事件の真の首謀者であると断定されている。
ただし、ブレイク伯が王子王女を海賊に売る根拠に乏しく、
彼にメリットはほぼない事から、物語の域を超えない。
歴史家ホーリーの評は下記である。
「養育係や後見人と正反対の性格に育つ者は、歴史上少なくない。
だがその全ての偉人が、養育係や後見人を嫌っていたとは限らず、
性格は正反対なれど、お互いを信頼していた場面というのは多々見られる。
ウルスとマージナルの関係性においても、
険悪であったという資料はなく、またウルスが
マージナルタイプの真面目な配下を重宝したことから、
2人の関係は良好であったと思われる。
問題は息子であるゲイリとの関係で、
ゲイリが真面目な官僚タイプを毛嫌いしている事から、
ゲイリは父に対して反発していたと推測される。
この事からマージナルは家庭内において、
実の息子であるゲイリよりも王太子であるウルスの
養育に力を入れていたと予想され、
彼が私事よりも、公務を優先する性格だったのがわかる。
ウルスの性格形成には、ゲイリの影響が大きいと言われているが、
ゲイリにない官僚的な考え方や価値観は
マージナルより受け継いだと考えられる。
従って彼の影響力は決して低くはないが、
マージナルの思想は、当時の貴族社会、特に王派においては
一般的な価値観であり、特段彼が特別だったと言うわけではない。」
と、一定の評価をするに留める。
次回、外伝~王太子誘拐事件~
最終話です。
4/21 更新予定
( ゜д゜)ノ




