7.王都
荷物は、既に積んであるので、俺は、そのまま父さん母さんが乗っている馬車に乗り込み。王都へと、出発した。
道中特に何があったわけでもなく、街の宿屋で休みをはさみながら、無事に王都に到着した。だけど、俺は初めての遠出に内心ワクワクしており、楽しい旅路だった。
貴族専用の門で入場のやりとりを済ませ、王都に入った。
王都に入ると、そのまま王都の屋敷にむかった。
道中、窓から見える、獣耳になどに、ワクワク感は最高に達していた。
屋敷に到着し、父さんたちと屋敷に入ると、
「久しいなアイン。」
「ブルーダ兄さん!!」
知らせを受けていたのか、兄さんが、出迎えてくれた。
俺はそのままブルーダ兄さんとハグをした。
「おっ!! アインも大きくなったな。」
「はい!! まだまだ成長中です。」
「それは、楽しみだな。」
兄さんは、俺とのハグを終えた後、姿勢を正し、父さんたちに挨拶をした。
「父上も母上もお久しぶりです。お元気そうで何よりです。」
「あぁ、ブルーダも元気だな。」
「ブルーダちゃんも、元気そうね。」
その後は、昼時ということもあり、家族水入らず、昼食を食べることになった。
食堂に行くと、既に準備されており、そのまま昼食を食べ始める。
食べている際は、ブルーダ兄さんの事や俺たちの事を話ながら、食事は進んでいった。
もうそろそろ、終わりそうなとき、俺はブルーダ兄さんに、出発前に聞いた事を尋ねることにした。
「そういえば、ブルーダ兄さん。」
「ん、どうしたアイン。」
「1つお聞きしたいのですが、いいですか?」
「聞きたいこと? なんだ?」
「ブルーダ兄さんは、王都出発前に寝付けなくて、目の下にクマを作ったのは、本当ですか?」
「!? 何故、アインがそれを…」
驚いた顔のまま、ブルーダ兄さんは、そのまま目線をずらし、母さんを睨み付ける。
「母上!!」
「あら、ブルーダちゃん、どうかしたの?」
母さんは、俺たちの話を聞いていた筈のに、どうやら、しらを切り通すつもりだしい。
「はぁ。 アイン、それは、本当の事だ。でもまぁ、今になっては少し恥ずかしいので、あまり聞かないでくれ。」
「わ…分かりました。」
そこで話は終了し、昼食もお開きになった。
ブルーダ兄さんもまだすることがあるようで自分の部屋に戻った。父さんたちも色々やることがあるそうなので、俺もあてられた部屋に戻る。学園の試験は、まだもう少し先なので、勉強でもしておこうかと、思ったが俺は、何となく勉強をする気も起きずに、ベッドに横になった。
コンッコンッ
ん、俺はノックの音で目覚める。どうやら、眠っていたようだ。
「アイン様、夕食の支度が出来ました。」
窓の外を見ると、日も暮れていた。
「はーい。今行きます。」
俺は、ベッドから起き上がり、そのまま寝ていたせいで、シワをになった服を伸ばし、食堂にむかった。
既に、母さんと兄さんが座っていた。
「部屋で何してたの、アインちゃん。」
「それが、気づいたら寝てました。」
「あら、疲れていたのね。」
そんな話をしていると、父さんが食堂にやって来て、夕食を始める。
夕食後は、お風呂に入り、ベッドに横になった。