1.序章
この世界では、8歳になると、女神様からギフトとして、何種類かのスキルを授かることが出来る。
スキルには、当然ランクが存在する。
ランクが高ければ、高いほど覚えるのに、長期間の修練が必要となってくる。
それでも、覚えれば、それ相応の能力を得ることが出来る。
まぁ、それでも、才能の壁は立ちはだかる。
まず、女神様から授かることの出来るスキルの数は、人によって様々だ。1つの者もいれば、5つの者もいる。これは、才能によって貰える数が決められていると、言われている。
さらに、SSSランクスキルに認定している勇者は、覚えるだけで、付随として様々なスキルを得ることが出来るらしい。
実は、才能や長期の修練以外にも、スキルを得る方法がある。
それは、スキルオーブだ。高ダンジョンなどに存在する宝箱から、稀に出現する、レアアイテムだ。売るだけでかなりの金額が貰える。
これは、使うだけで、スキルを1つ授かることが出来るらしい。
長々と、話してきたが、俺の名は、アイン。
正確には、アイン・フォン・シルベール。
父、ペール・フォン・シルベール・サザンオール伯爵家の次男だ。
母は、ファム・フォン・シルベール、兄は、ブルーダ・フォン・シルベールという。
実は、家族にも内緒にしていることがある。
それは、前世の記憶があると言うことだ。
前世の記憶といっても、本来の名前や死因などは、思い出せない。ただ、日本ってところで、生きていたことは、覚えている。
だから、自分で言うのもあれだが、かなり頭がいい。容姿も、母さん譲りの、綺麗な銀髪に整った顔立ちをしている。
そんな俺も、今日で8歳になる。女神様から、ギフトが貰える歳となった。
早速、ステータスを確認する。
「ステータスオープン」
名前:アイン・フォン・シルベール
種族:人間
性別:男
年齢:8
レベル:1
体力:80/80
魔力:50/50
攻撃力:10
防御力:8
俊敏力:5
魔法攻撃力:3
魔法防御力:3
スキル:盗神
称号:伯爵家の次男 転生者
1つしかなかった。うなだれながら、効果を確認する。
【盗神】 ・・・ ランク:???。勝利した、相手より何かランダムで盗む事が出来る。ON,OFF切り替え可能。一定の条件で、特殊スキルが発現する。
あれ、効果は、以外にいいのか?てか、ランダムで盗むってなんだよ。
ランクは、???で分かんないし、でも、特殊スキルを覚えることが出来るみたいだ。でも、一定の条件てなんだよ。
自身のスキルにツッコミつつも、ベッドから降りて、支度を済まし、朝食を食べに、むかう。
母さんが先に、席についていた。俺も席につくと、父さんも、すぐにやって来た。兄とは、4歳違いだ。今は、王都の学校に通っており、いない。俺も、2年後、王都の学園にむかう予定だ。
「アインちゃん、スキルはどうだったの?」
母さんが聞いてきたため、正直に答える。
「授かったスキルは、1つだけでした。」
「あら、そうなの?だから、落ち込んでたのね。」
「…はい。」
兄は、確か3つもあったはずだ。少し羨ましい。
「そう気するな、アイン。スキルがなくても、そのぶん頭を使えばよい。アインは頭を使うことが得意だろう。スキルが全てではないぞ。」
父さんは、そう励ましてくれる。大抵の貴族は、スキルをかなり重視している。自分の子に才能がなければ、憤るか、スキルオーブを使ったりし、体裁を保つ。父は、それとは違い、スキルよりも、その人のあり方を尊重している。本当に尊敬する父さんだ。
「そうね。なんたって、アインちゃんは、頭が賢いものね。」
「ありがとう。父さん、母さん。」
そんな話をしながら、朝食を食べていく。
食べ終わりそうなときに、父さんが、尋ねてきた。
「そういえば、アインよ。今後、何になりたいかね?」
「なりたいことですか?」
少し考えた後に、
「ぼ…冒険者になってみたいです。」
「冒険者か…」
「そういえば、アインちゃんは、冒険物のお話が好きだったわね。」
「はい。」
「分かった。やりたいように、やりなさい。ただ、無理はしないよう、何かあった際は、すぐに言うんだぞ。」
「はい。ありがとうございます。」
憧れていた、冒険者になれるようだ。
この世界に、転生し、魔法や剣などがあると分かった際は、ワクワクしすぎて、寝れなかった。
まぁ、まだ、幼かったから、すぐに、睡魔に負けて、夢の中へ旅立ったけどね…
食べ終わると、いつも通り、書庫にこもり、魔法の勉強を行う。
使えなくても、今後の役に立つと思うから、自主的に行っている。
その日も、勉強で1日を終えた。