作者の思いの世界
処女作だが、小説とも、詩とも、お粗末ながら言うことができない、作者の心の叫びを文字に起こしたもの。しかし、もしも誰かが読んでくれたのなら、この叫びは、最も重要なものとなる。この叫びこそが、私の『思想世界計画』の原点である。
物語が書きたい。時間もなければ、余裕もない。こんな薄っぺらい知識と経験しかないけれど、そんな私だって色々と考える事くらいある。それを、誰かに知ってもらいたくて。しかし、誰かに聞かれるのが、恐ろしくて。勇気がないんだ。たとえ誰かに仮託しても、名前を変えても、それは結局私だから。誰の目にも触れない場所に、届きもしない言葉を並べるだけ。
嗚呼、どうか、どうか。この臆病者の言葉を聞いてくれ。
これが、始まり。すべての物語の芽吹き。そして同時に、終わりでもあるのだ。誰かに、この色無き願は届いているのか?