第一章 二回目の転生
さあどうしたことやら、目の前には馬鹿でかい赤と青のドラゴン2匹、転生も2回目になると落ち着いたものであるとりあえず自分の体を見てみる。
腕、指は5本のままだが黒い鱗がびっしりついている。中々たくましい。
胴体、腹は白いが胸らへんはまた黒い鱗がびっしり。尻尾もあり上のほうは太い棘が1列になって並んでいる良く見ると背中までまで続いており途中から毛になっている、背中には羽がある広げてみると自分の身長くらいはあった。
脚、外側はごつい鱗があるが内側は小さめの鱗がたくさんある。これまたたくましい。
顔は鏡とかがないためわからないが自分はドラゴンの子供らしい。
「やっと孵りおったか手間かけおって」
「そんなこと言わないの!とってもかわいいじゃないの!」
「流石に12年も卵のまんまだったんじゃ、手間もかかったというもんじゃ、しかも黒龍とはのう・・」
「黒龍でもいいじゃないのこれからが楽しみね」
「まあその通り楽しみではある」
「こっち見てるわね キャーカワイイーあんまり見ないでぇ」
楽しそうですね
母龍にいたっては体をくねくねさせながらこっちを見ている。
「あなたたちが俺の父さんと母さんですか?」
「キャーシャベッターーーー!!!」
「お おう 父さんじゃぞー パパじゃぞー」
「私が母さんだからねー ママって読んでもいいからねー」
テンション高っ 母さんはデレデレじゃねえか
「俺の名前は何ですか?」
「名前は無いのか?」
「付けて貰えるのではないのですか?」
「ドラゴンは前世の名前をそのまま使うんじゃむしろわしらが教えてほしいもんじゃ」
「なるほど、なら言い遅れましたが椎名次郎と申します」
「ジロウ・・・人間か、合い解った」
このあと両親とは話し合った、父はこの世界の始まりから居るらしく年は5000歳を越えており人から崇められており神様の一つとなっているらしい、母は最近生まれたが300歳を越えている。
一応自分は転生者といっておいたがそんな驚かなかった、曰く「よくある」だそうだ。
ただ黒龍は珍しいらしく世界が変革する時に生まれてくるといわれている、父はこれまで5人の黒龍を見てきたらしいがすべての世界の変革が起こっていると言っていた、魔術を人間に教えたり世界大戦を起こしたり。
ただ俺の鱗は誰よりも美しいと絶賛していた。
父から鏡を魔法で作ってもらい顔を確認してみるとなんとまあ禍々しいことか。
角が2本生えておりねじくれて前のほうへ突き出してある、目つきは前世同様悪い、口にはすさまじくとげとげした牙が生えており人間であるなら犬歯の部分の歯は口からはみ出る位のでかさである。
そこでテンプレを思い出す。
姿は帰れないのか?
その姿を細かく考えることが出来るなら簡単、ただ細かいところはドラゴンの姿次第だそうだ。
ということで人間を思い浮かべる、人間、ニンゲン、にんげん。
だんだん自分の姿が変わってきたのが解る。
そしてまた鏡をのぞいてみるとそこに居たのはまんま前世の俺だった。
少し目つきが悪いこと以外は平々凡々の容姿、下手にイケメンにされても困ったから安心した。
ちなみに父さんは赤髪のナイスミドル、母さんは青髪のクソ美人だった。
そして話を続けた。
この世界の生活レベルは前世でいう中世レベルであること、人間と魔物の戦争が紛争レベルで起こっているらしい。
俺はこれからどうすればいいかについては好きに生きていけばいいと言われた、人間の姿で人間社会に溶け込んでもよし、極論を言うと世界大戦を起こしてもいいらしい。
ただ注意点が3つあり
1つ目にあまり黒龍の姿をさらさない様にということ、黒龍は人間には災厄の象徴らしく邪教の神様として崇められているので討伐対象になっている。
2つ目に好きな子が出来たらちゃんとここにつれてくること、人種は別に何だっていいらしい。
3つ目に避妊はちゃんとすること、下世話な話とも思ったが他種族が龍の精を受けると受けた龍と同じ寿命になるらしく世界のバランス的にあまりよくないらしい。
方法としては魔術で出来るというのでそれを教わる。 使うことないだろとか言わない!
このまま旅に出ても良かったが眠たくなってきたため今日のところは寝ておくことにした。