終章:始まりの風
「どうやら、彼女のターゲットは光輝の一族みたいですが。どうしますか?頭領殿?」
「別に。闇珠との争いは昔から続くもの、ただ天牙衆の頭領として一族外に被害者を出すようならば彼女達との決着をつけるまでだ」
迷いのない聖の言葉に晶は微笑む。
(この頭領殿の手腕にかけてみましょうか)
「いいでしょう。天牙衆の者として同じように一族外の者を守る任のお手伝いはお引き受けしましょう。ただ、光輝内部のことについての介入は控えさせてもらいますが」
「それでいい。疾風殿はどうする?」
「俺も手伝う。もう、関係ない人々から感染者を出すようなことはしてはならない」
先ほどまで凛がいた場所を睨みながら、疾風は答える。
そして疾風の強い言葉に他の面々も頷く。
「それではこの時を持って正式な天牙衆結成とする」
聖は、頭領として宣言した。
これにより、疾風達の天牙衆としての戦いが始まりを告げる。
疾風は、改めて己に誓う。
(扉を守り、感染者を出さないこと。それが俺の成すべきことだ!!)
「さぁ、帰ろう。疾風」
雪に促され、公園の出口へと向かう。
「俺、頑張るから。上野さんの分も」
誰にも聞かれなぬように疾風は1人呟いた。
これは、始まり。
これから続くであろう争いとその先に待つ未来は、見えない。
それでも、自分達は戦い続ける。
そしてこの身から風が吹くかぎり、疾風の戦いは終わらない。
始まりの風は吹いたばかり、その風が行きつく先はいずこ?
これで「始まりの風」は終了です。
長い序章が終わりを告げました。ここまで書けてホッとしてます。
疾風達の話しはまだ続きますが、ひとまずここでエンドマークをつけさせてください。
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