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第40話:仕事

 次の日の朝、椿から電話があり2階に集まって欲しいとのことなので疾風は、雪と薫を伴い2階へと向かった。

 「おはようございます」

 2階に行くとそこは普通の建物と一緒でいくつかの部屋に別れていた。

 その部屋の一つに会議室があり、そこに集まるとのことだった。

 部屋にはすでに椿と頭領がいた。

 「おはようございます、疾風様、雪様、薫様」

 椿の声にそれまで窓の外を眺めていた男が振り返る。

 「挨拶が遅れてしまって済まない。頭領を務める天宮 聖だ。聖でかまわない」

 「俺も、疾風でいいです。こっちが妹の雪。そして薫」

 疾風は順番に紹介していく。

 「初めまして雪姫。こちらの無理な要請を受け入れてくれて感謝する。基本的には兄上達と行動を共にして欲しい」

 「はい」

 雪は、頷くと疾風の後ろに隠れてしまう。

 そんな雪を不思議そうに聖は見ている。

 「ああ、雪は人見知りなんです。慣れれば普通に話すようになるんで」

 疾風が聖に説明していると晶がやってくる。

 「これは頭領殿。やっとまともにご挨拶が出来ましたね」

 晶はにこやかに挨拶をした、そうにこやかに。

 「申し訳ない。早速では悪いが今回の仕事について説明したい。そこの席に各自ついて欲しい」

 疾風達は用意された円卓の席にそれぞれ着く。薫と涯は自分達の主人の後ろに控える。

 「まずは、ここ数日邪に染まった者が起こす事件が頻発している。実際疾風殿と雪姫が遭遇した事件もその一つ。そして感染者達にはある一つの共通点がある。椿」

 聖の言葉に椿は用意していたスライドを作り、地図を映し出す。

 「この赤い丸が事件が起きた場所だ。そして黒い丸が感染者達の居住地、または仕事場だ」

 「事件の場所はともかく居住地と仕事場が密集しているのが気になります」

 「その黒い丸の地区には、焔の屋敷がある」

 聖の言葉に皆やはりそうかという思いがあった。

 「扉が開きかけてるってことか?」

 疾風の問いに椿が答える。

 「もしかしたら邪気が漏れ出ているという可能性はないとは言えません」

 「今回は、君達にこの件を調べてもらいたい」

 「分りました。君達にということは頭領殿は不参加ということでよろしいんですか?」

 「申し訳ないが、場所が場所なのでね。いたずらに彼らの神経を逆なでしたくはない。もちろんバックアップはする」

 「分った。とりあえず、動かなきゃ始まらないし。やるか」

 疾風の言葉に晶と雪は力強く頷き合った。

 「それでは、私は失礼する。当主会の件があるのでね」

 聖はそう言うと部屋から出て行った。

 その後を薫が追って行く、そして廊下で聖を捕まえると問いかけた。

 「光炎はどうした?」

 「彼ならばいない。何故なら我々は契約をしていないからだ。話があるのならそちらで勝手にすればいい」

 聖はそう言うとすたすたと歩いて去って行った。


40話目でやっとお仕事です。

何か長くなりそうな予感が。

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