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第13話:名コンビ?

 東京―そこは、十年程前までこの国の首都だった都市。しかし、東京を中心に大地震が起こり、多くの人命が失われた。そしてそれを期にこの国は首都を京都へと移したのだった。

 「詳しい話は現地に移ってからになりますが、一つだけ。東京はもう普通の都市ではありません。言葉より見て、体験していただいたほうが分ると思います。そしてかなり危険な任になるでしょう。だからこそ、宝剣の主がこの任に選ばれたのです」

 「・・・・・・・まぁ、当主会の決定です。その任は引き受けます。疾風は?」

 「仕方ないだろ?さすがにこの任を蹴ったらまずいだろ」

 「そうだね。では、準備が済み次第、東京へ参ります」

 「こちらの封筒の中にお二人の東京での住居の地図などが入っております。それではまた東京でお会いしましょう。では、皆様。失礼致します」

 封筒を手渡し、椿は優雅な動作で礼をすると聖と同じように去って行った。

 残された疾風と晶は、配属の書類などにサインをし、当主会室から退出した。

 「あー、やっと解放されたー」

 疾風はネクタイを緩めながら大きく背を伸ばす。

 「本当に、空気の悪い所でした」

 晶の言葉に疾風は眉をしかめる。

 「空気を悪くさせたのは、お前だ」

 「仕方ないでしょう?ああ言われたら、黙っていられませんし。いい機会です、僕達の代に当主会が移り変わる前に少しずつこちらに有利なように持っていかないと」

 「俺を巻き込むなよ」

 「僕がああやって強気に出れば、君が適当なところで押さえてくれると思ってましたし」

 「ますます性格が悪くなったな、お前」

 「元々、疾風のように真っ直ぐではないですから」

 「それにしても東京か・・・・・・。お前、何か知ってるか?」

 「そうですね。天見家が断絶してからこの十年でかなり扉の封印が弱まっていると聞いています。そのせいで邪に染まる人間が増えていると。あと、一般人に特異能力を持つ者が増えたそうです」

 「・・・・・・・なーんか嫌な予感がすんだよな」

 「嫌な風が吹いてきていますか?」

 「そうだな。嫌な風と良い風の両方が混ざった感じ」

 「疾風の風読みはかなりの的中率ですからね、用心して行きましょう」

 「おう」

 そうして二人は、他愛もない話をしつつ本部を後にした。

 


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