閑話 子供達
颯人:「伊織がクラッシック、悠人がジャズだから、同じだと比べられるからなぁ」
悠人:「じゃ、ロックにすれば?」
伊織:「歌を歌いながら弾けば?」
颯人:「詩織先生が歌いながら弾くこともあるよな。あれか」
伊織:「うん。私は苦手だけど、颯人は歌も上手いからいいじゃない?」
颯人:「でも、ピアノを聴きたいと猫さんは言ったのに、歌か…」
悠人:「いいんじゃないか?」
颯人:「じゃ、どの曲にしようかなぁ。ピアノ… Piano Manかな?」
伊織:「安直…」
悠人:「ロックだし、歌を入れるにもいいんじゃない?」
颯人:「よし!、Piano Manだ。アルジャーノン、Billy JoelのPiano Manの楽譜を出して」
Billy JoelのPiano Manの楽譜が現れた。
颯人は、Billy JoelのPiano Manを弾き始めた。
悠人:「サビの部分に入る前はもう少し強めに弾いた方がいいんじゃないか?」
伊織:「歌を歌いながら弾くなら、歌で表現した方がいいんじゃない?」
颯人と悠人と伊織がピアノの話をしているが、小織と理人は興味がないようで、別の話をする。
小織:「理人、猫さんたちって、なんか変だよね?」
理人:「どう変と思った?」
小織:「唇の動きと声が合ってないのかな? 全体的に何か変」
理人:「あれが現実世界というやつかもしれないな」
伊織は、颯人のピアノを聴いていたが、小織と理人が少し考え込んでいることに気づいた。
伊織:「小織、理人、何話しているの?」
小織:「猫さんについてだよ」
伊織:「猫さんと詩織先生ってなぜ同じアバターを使っているんだろう? 耳は違うけど…」
小織:「詩織先生、普段は兎耳をつけていないけど、猫さんと同じアバターだから、耳をつけていたのかなぁ?」
伊織:「変えれば楽なのにね」
理人:「猫さんと詩織さんて似ていなかった?」
伊織:「同じアバターだしね」
理人:「いやアバターだけじゃないんだよ。なんと言えばいいかなぁ」
小織:「うん。なんとなくわかる。アバターを変えても少し混乱するかも」
伊織:「そう? 声も違うし、話し方も少し違うじゃない?」
理人:「そうじゃないんだよ。考え方かな? 詩織先生ならこう言うかな?というイメージと猫さんの答えが近いからかな」
小織:「詩織先生は猫さんの現実世界の人なんじゃないかな?」
伊織:「この世界と現実世界にも居るってこと?」
小織:「そんな気がするんだよね。だとすると、神木先生も私たちも現実世界に似た人がいるのかな?」
伊織:「神木先生や私たちと同じ人が居るの!?」
理人:「その可能性はあるけど、僕たちはアバターを変えようと思えば変えれるじゃん。どうやって見分ける?」
小織:「私たちはアバターを何度か変えるから、それほど抵抗ないじゃない? でも詩織先生も神木先生も変えようとしないのはどうしてなんだろう」
理人:「先生と僕たちは何か違うのかもしれない」
伊織:「そう?」
理人:「…実は詩織先生が森で空を飛んでいるところを見たことがあるんだ」
伊織:「アルジャーノンに言えばできるんじゃない?」
小織:「あ、そうかも! こんどアルジャーノンにお願いしよう」
伊織:「どうしたの? 理人、考え込んで…」
理人:「ちょっと調べて、自分である程度答えが見つかったら言うよ」
伊織:「そう…」




