表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
438/459

情報整理

 私の毎日は千織を中心に回る。千織がお腹を空かせばミルクをあげるが、オペレーションルームに行く時は由香さんに千織を預ける。

 千織が大きくなればオペレーションルームに連れて行けるかと思ったけど、「うー」とか「あー」とかいろいろ喋るので、みんなの迷惑になるだろうから控えている。


 詩織:「調査の状況を教えてください」

 河野:「公式の記録では、宇宙で建造されたロケットは8台でした」


 詩織:「5台がアステロイドベルトに向かっているのですよね? 残りの3台はどこにあるの?」

 河野:「1台は廃棄されました。1台は月衛星軌道上にあります。残りの1台は不明です」


 詩織:「月? 月で何をしているのですか?」

 河野:「わかりません」


 詩織:「そうですか… 残りの1台の行方を掴む方が重要ですね」

 ビアンカ:「公式の記録では8台だが、他に存在している可能性もあるぞ」


 詩織:「ロケットなんて目立つでしょうから、作っていたらわかるのでは?」

 ビアンカ:「公表しない、させないものはあるはずだ。地球内で勢力争いをしているので情報の秘匿は必要だろ? それに、中国を中心としたグループの情報はない」


 詩織:「なるほど… 中国を中心としたグループもロケットを作っている可能性がありますよね?」

 ビアンカ:「あぁ。できるだけ多く情報を集めておいた方がいい。私たちが地球の情報を得ていない間も地球では研究が進んでいるだろうから、その情報の取得も重要だぞ」


 詩織:「そうですね」

 河野:「取れる情報はすべて転送しています。玉石混交ですが…」


 詩織:「美織達に関する情報は何か集まりましたか?」

 ロキ:「放棄された小惑星の基地のデータセンターのデータの復旧を始めました。復旧できたデータにはロケットの航行記録がありました。それによると、2年前アステロイドベルトに到着したようです」


 詩織:「2年!? 2年もアステロイドベルトにいたの? なぜ衛星で見つからなかったの? けっこう数はあるでしょ?」

 アンジェ:「衛星の数は1万機ある。衛星はすべて太陽光パネルで稼働するため、すべてが太陽を背にしてアステロイドベルトの小惑星の分析をしている。すなわち、太陽の側から来る物体は検知対象外だから見つからなかったのだろう」


 詩織:「そうなのですね。ということは、アステロイドベルトの警戒体制は穴だらけなのですね」

 アンジェ:「穴だらけというより、見えているところの方が少ない」


 詩織:「どうしてアステロイドベルトに来るのでしょう? 人類って火星を目指していたのでは?」

 アンジェ:「人が住むということを考えるとアステロイドベルトより、火星の方が優れている。しかし、資源の獲得のしやすさを考えるとアステロイドベルトの方が優れている」


 詩織:「確かに火星では資源が埋まっているので見つけるのに時間がかかりましたし、宇宙にあげるのも面倒でしたね… アステロイドベルトの警戒強化は喫緊の課題ですね」

 アンジェ:「方法は考えておくよ」


 詩織:「お願いします」

 私は会議を終了し、千織のところに戻ろうとすると、神木さんが話があると言ってきたので、私の部屋で話をすることにした。


 詩織:「由香さん、千織は問題なかったですか?」

 由香:「さっきハイハイをして、頭をぶつけて泣いていました…」


 神木:「抱っこしていいですか?」

 詩織:「神木さんは赤ちゃんが好きなのですか?」


 神木:「私は孤児院で育ったので、慣れているだけです」

 私が許可したので、神木さんは千織を抱っこしと顔を覗き込む。少し怪訝な顔をしたと思うと、目や口や手を確認している…

 詩織:「何か気になることがあるのですか?」


 神木:「…千秋さんを呼んでいいですか?」

 詩織:「はい」

 神木さんは千秋先生を呼び出すと、しばらくすると千秋先生が現れた。


 千秋:「なんだ?」

 神木:「この赤ちゃんの視力と聴力は成人と同じですか?」


 千秋:「同じだ」

 神木:「赤ちゃんの視力は良くないそうですので何か影響があるかと思ったのです… 視力が同じということはネットアクセスも同じですか?」


 千秋:「同じだ」

 神木:「変更できませんか?」


 千秋:「モデルの根幹部分だから難しい。問題があるのか?」

 神木:「少し気になっただけです」

 神木さんは千織を由香に渡した。


 詩織:「神木さん、用事は何だったのですか?」

 神木:「あっ。そうでした。ホルスについて少しわかったのです」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ