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合流

 シロナガスクジラが就航した。

 シロナガスクジラは100Mを超える機体で10Mほどの隕石を捕食?することができるので、鉱物の精製が進む。

 しかし、改良に改良を重ねている。

 工夫を繰り返していると、火星から千秋先生たちがアステロイドベルトへ出発日になった。


 出発の状況の映像をメールでもらったので、映像を見ていた。

「火星の人は出発の状況を誰も確認していないようですけど、本当に同じ時間の映像ですかね?」

「同じ時間の映像だな」


「でも、全く注目していないですよ。ありえないですよ。ま、注目されてアステロイドベルトへの出発がバレると困るのですけど…」

「そう言われても、現実だぞ。それに火星の移住者が気づいたとしても、アステロイドベルトへの出発は止めることはできないから見送るしかできないと思うぞ」


「そうですね… 千秋先生たちは何日で到着するのですか?」

「3ヶ月後だな」


 私たちはシロナガスクジラを改良して鉱物の精製効率を上げながら、到着を待った。

 その間も火星の移住者は千秋先生達がアステロイドベルトへ出発したことに気づくことはなかった。


「アルジャーノン、千秋先生達を起こして」

「わかりました」


 私たちがリビングで待っていると、みんながリビングに入ってきた。

「おはようございます」私が言うと、子供達も「おはようございます」と返してくれる。

 伊織:「ここってアステロイドベルトですよね?」

 詩織:「そうよ」

 私は外の映像を見せる


 伊織:「確かにアステロイドベルトの映像だけど、ここがアステロイドベルトかどうかはわからないわ」

 詩織:「そうね」


 千秋:「私たちが寝てからの状況を教えてくれ」

 詩織:「わかりましたが、これと言って変化はありませんよ」

 私はこの3ヶ月の火星から送られてくる情報を見せた。


 千秋:「火星の移住者は私たちがアステロイドベルトに移動したことを気づいているか?」

 詩織:「気づいていないと思います」


 千秋:「地球の情勢は?」

 詩織:「あまり変わりないと思います。ニュース情報などを見てください」


 千秋:「わかった」

 アンジェ:「シロナガスクジラの状況を教えてよ」

 ビアンカ:「オペレーションルームに行こう」

 アンジェとビアンカがオペレーションルームに移動したのを見て、ロキ達もオペレーションルームに移動した。


 颯人:「仮想環境が全く同じだから、アステロイドベルトに来た実感がないよな」

 悠人:「そうだよな。人が移動したのなら火星の重力と違うから気づくかもしれないけど…」

 理人:「ワイングラスみないな人工重力をつくるだろうから、気づかないんじゃないか?」


 悠人:「そう言えば、火星ではワイングラスを作ったのかな?」

 理人:「期間的にできていないだろ?」


 悠人:「そうだな。火星の状況を見ようぜ」

 理人:「あぁ」


 小織:「詩織先生、仮想空間は火星と違うところはありますか?」

 詩織:「動物はフェレットなんかも増えているし、街の人もかなりすごいわよ」

 小織:「行ってみてもいいですか?」

 伊織:「あ! 私も」


 詩織:「いいわよ。一緒に行きましょう」


 森では、フェレット以外にも猫や犬が増えていた。

 小織:「凛ちゃん以外にも猫がいるわね。あっちには、大きな犬もいるわ」

 詩織:「一緒に遊んでいるところを見ると、人工脳モデルとAIで違いなんてわからないでしょ?」

 小織:「ほんとですね。可愛いです」

 私たちは動物達と1時間ほど遊んだ。そして、街に移動した。


 街では、「あら、こちらは? どなた?」とか街の人が声をかけてくる。

 伊織:「火星でも街の人を2.0化したけど、こんな対応はしなかったですよ。猫や犬も凛ちゃんや小太郎と比較しても変わりがないですし…」

 詩織:「火星の2.0より少し進化しているから2.1だからかな?」


 伊織:「2.1ですか?」

 詩織:「そう。AIの行動を人工脳モデルどう思ったかで、処理が正しかったかどうかをフィードバックさせているの。これで動作が改善されたみたい。あまり変わっていないと思っていたけど、伊織が気づくぐらい変わっているのね」

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