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私の意外な才能

 鉛やアルミニウムが補充できるようになったのでペブロスカイト太陽電池の作成に全力投入すると電力問題が解決できた。その電力で鉱物採掘も進んだ。そして、CO2バッテリ生産も増え、ヘリオスタットで温度が上がればCO2バッテリの効率も上がる。


 小型のヘリオスタット用のパネルを北の山に持っていけば、CO2バッテリの活躍の場も増えた。

 なにもかもうまく回り始める。

 ヘリオスタットも徐々に大型化し、50Mほどの円形に広げると、1日に30分程度だが400℃がでるようになった。モーターの量産が進まないと鏡代わりのアルミ版の角度調整が間に合わない。


 まだまだ足りない鉱物は多いけど、火星でシリコンウエハの作成の開始に着手した。

 今までは地球から持ち込んだ材料で宇宙のモジュールでメモリチップとCPUとGPUを作成していた。

 ナノインプラントリソグラフィーという技術で、ハンコのようにチップを作るらしい。


 ハンコなら簡単ねと言うと、どれだけすごい技術かということを1時間も千秋先生から聞かされたが、さっぱりわからない。

 光量子チップは作らないのか?と聞くと、作っていると言われた。


 光量子チップは千秋先生はずっと作ってきたので簡単らしい。シリコンの上に平面導波路を作るだけと言うが、簡単じゃないよね?


 難しい問題はビアンカ、千秋先生、アンジェがいれば解決できるし、子供達もロキ達も頼もしい。ということで、私は凛ちゃんとの時間を増やす!


 森に行くと、凛ちゃんは小太郎やうさぎ達と一緒にいるけど、凛ちゃんや小太郎が近寄ってこない。

 あれ? 私を忘れちゃった? 来る回数が減っているけど…

 しかたがないので、うさぎ達に来てもらって撫でていると凛ちゃんも小太郎も近づいてきて匂いを嗅いでいる。


 私は匂いはしないと思うけど、本能なのかな?

 私の匂い? どんな匂いだったんだろう? 私の匂いの情報なんてない。取れるとしても取りたくないと考えながら、小太郎を撫でる。


 琥珀に地球の兎との交換日記?をしている。

 交換日記と言っても情報交換だ。この日記は私と地球の兎との間だけの暗号を使っているので、千秋先生も読んでいない。


 私は、交換日記を開いた。

 最近化粧の話が多いなと思ったら、詩織がハマっているので影響を受けているとのことだった。


 詩織のアバターも大人バージョン?に変わっている。地球の兎も詩織と同じ感じにしたが、しっくりこないので元に戻しているらしい。


 詩織の写真を見ると、確かに大人バージョンね。しっかりメイクしているし… なんか不思議。

 と思って先を読んでいくと、ルナが亡くなって、1ヶ月後にニャン吉も亡くなったと書いてあった。


 詩織が、ニャン吉のデータと凛ちゃんの小脳の情報を使ってニャン吉を仮想世界に召喚しようとかんばったけど、目覚めなかったらしい。

 ニャン吉が死んじゃったことは悲しいけど、すべて仮想世界で生きればいいとは思わないのでこれで良かったのではないかなと思う。


 視線を感じてそちらを見ると、凛ちゃんがこちらを見ている。

 ニャン吉のことがわかったの?

 凛ちゃんを抱っこしたが、嫌がらなかったのでそっと抱きしめた。


 しばらくして、私はニャン吉に対する素直な気持ちを書いた。

 日記には別日の情報がまだ残っていた。


 そこには、新しく人工脳モデルになった金持ちのことについて書いてあった。

 金持ち連中は部屋やご飯などの注文が多く、兎達のことを自分たちの部下のように扱うらしい。

 最初は仮想世界で使えないじゃないお金を払うと言われたから使えないと断ったが、考えを改めたらしい。


 なんと、もらったお金は投資している。

 投資先はネットの情報はアダム達に調べてもらって、着実に儲けているらしい。


 税金とかどうなんだろう?と思ったら、お金持ちのネットワークを利用して、税金のかからないドバイを利用していると書いてある。

 抜け目のないわね、私。


 その資金で、火星投資というものを作るつもりだから、欲しい物資と火星の資源の情報交換をしたいと記載されている。

 地球の物資が調達できるのはありがたいわ。みんなに相談が必要ね。

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