食材の調達(カンナさん任せ)
河野さんのリストに基づき、お茶などの食材を手に入れなければならない。
ウバ、キーモンね。これは簡単だわ。家にある。
水仙、色種、茉莉金針、メイグイ花冠の順番から考えると、これも同じ分類だと考えると中国茶ね。
ふふ。これは河野さんには厳しいかもね。さすがに家にはないけど、カンナさんは中国茶を淹れてくれることもあるから、知っているかも。
他は、ミルクパインに竜眼にフィンガーライムかここらあたりはフルーツかな。
ルバーブ、ビーツ、ロマネスコ、サンマルツァーノ、シシリアンルージュ?この辺りはなんだろう?
帰ってカンナさんに聞いてみよう。
「ただいま、カンナさん」
「おかえりなさいませ、詩織様」
「あのね、このリストは食材だと思うんだけど、手に入る?」
「ミルクパイン、ルバーブ、ロマネスコは明日の朝までに用意は難しいかもしれませんが、それ以外はいつもの業者ですぐに手に入ります」
「ほんと? すごいわ。さすがカンナさん」
「私ではありません。こちらで取引していただいている業者がすごいのです。詩織様、これらは何にご利用でしょうか? また、量はどの程度必要でしょうか?」
「味や食感のデータ収集に使うの。だから、お茶は数杯分でいいですし、他のものも少量でいいわ」
「わかりました。では、生のものがよろしいでしょうか? サンマルツァーノは缶詰を利用する場合が多いです」
「そうですね… 生でお願いします。 で、サンマルツァーノって何ですか? イタリアっぽいですが」
「イタリアのトマトです。シシリアンルージュもイタリアのトマトです」
「カンナさん、このロマネスコってなんですか?」
「カリフラワーの一種だと思います。ヨーロッパの野菜です」
「そうなの? カンナさんは使ったことがある?」
「いいえ、ありません。ロマネスコが必要なレシピはカリフラワーで代用していましたから」
「詩織様、生産地は日本でもよろしいでしょうか?」
「日本でも生産されているものがあるの?」
「ルバーブ、ロマネスコは日本でも少量ですが、生産されているはずです」
「日本のものでいいです」
「わかりました。ご用意します」
「じゃ、お願いね」
朝食を摂るためにテーブルに着についた。
「おはようございます。詩織様」
「おはようございます。カンナさん」
「詩織様、ルバーブを注文したのですがショクヨウダイオウが届きました。問題ないでしょうか?」
「はい?」
「ルバーブは日本でも栽培されていますが、ショクヨウダイオウとマルバダイオウがあるそうです。葉の形が違うそうです。ですから、味が少々違うかもしれません」
「いいわ。その食用何ちゃらで問題ないわ」
「かしこまりました。車に積み込んでおきます。こちらは、お茶の淹れ方になります。」
「ありがとう」
「茶器はありますでしょうか?」
「うーん。ないと思うわ」
「では、では茶器も入れておきます」
「ありがとう」
私はサラダを食べていると、香織お姉ちゃんが入ってきた。
「おはようございます。香織お姉ちゃん」
「おはようございます。詩織。カンナさんが、何か用意していたけどあれは何? 食べ物だよね?」
「私の兔さんの実験道具だよ」
「実験? 何をするの? 兎さん? 兔が何を食べるのか?という実験?」
「仮想環境の兔さんだよ」
「仮想環境の兔はリアルのものは食べられないでしょ?」
「そう。だから、リアルの食べ物の解析結果を使って、仮想空間で再現するの。そのためのデータ収集に利用するの」
「そうなのね… わかったわ。私も参加するわ。いいでしょ?」
「いいわ」
「じゃ、一緒に行きましょう」




