仮想と現実
私と絵梨香さんの話に付き合ってらないという感じで私は追い出されたので、仮想環境に入る。
「リンクスタート」
リビングの小太郎がいる! 私を見て驚いているが、すぐに近づいてきた。
超かわいい!
「小太郎、他の人はどこにいるの? だめよ。一人でうろうろしちゃ」
私は小太郎に話しかけながら撫でていると、兎さんが現れた。
「猫さん、こんにちは」
「こんにちは」
「はぁ。小太郎はここにいたのね」
「小太郎はどうやってここに来たの?」
「自分で転送したみたい」
「え? 自分で転送?」
「そうなの。2日ほど前からウロウロして周りを巡回?するようになったの」
「バイスちゃんも同じようなものよね? 縄張りかしら…」
「たぶんね。戻ってくるだろうと思っていたんだけど、戻ってこないからアルジャーノンに調べてもらったら、城の中にいたんだよねぇ」
「城の中は扉があるよね?」
「扉は私達が移動する時に見ていたのか、中に入れると知っているみたい」
「賢いわね」
「私達と一緒に移動するときに転送もしているから、転送も当たり前と思っているみたいなの」
「そうなんだ…。恐るべしネイティブ世代だね。転送は禁止できないの?」
「そうね。琥珀、出てきて」
机の上がひかり、琥珀が出てきた
「はい」
「琥珀、小太郎の指示で転送は禁止できる?」
「はい。APIに認証を追加すれば可能です」
「API? まぁいいわ」
「ねぇ、琥珀。そのAPIって端末を呼び出したり、端末を使った処理のこと?」
「はい、猫さん。それ以外にもありますが、それらの処理です」
「そのAPIの制限は凛ちゃんと小太郎も適用されるけど、他の人には影響がない?」
小太郎が、『凛ちゃん』という言葉に反応して私たちを見た。
「0.002msの遅延が発生しますが、それ以外の影響はありません」
「兎さん、それならいいんじゃない?」
「そうね。0.002ms?って短いのよね? いいわ」
「では、変更します。 …終了しました」
「兎さん、端末を出してみて」
兎さんは端末を出した。
「どう? 違和感はある?」
「ないわ。良い感じよ」
小太郎がキョロキョロしている。
「琥珀、もしかして小太郎は転送しようとした?」
「はい。しかし、転送は却下されました」
「小太郎、今後は転送はできないよ」私は小太郎に言い聞かせたが、首を傾げているだけだ。わからないだろうなぁ。
「兎さん、小太郎は凛ちゃんに会いたいみたいだから、移動しようか」
「わかったわ。琥珀、凛ちゃんの場所に転送して」
私たちは、森に転送された。
「凛ちゃんはいつもウサギと一緒ね」
「そうなの。仲間と思っているのかな?」
小太郎は凛ちゃんを見つけて私の腕の中で暴れたので、おろしてあげると凛ちゃんに駆け寄ったが、凛ちゃんは兎ちゃんと寝ている。
小太郎は凛ちゃんの周りをくるくる回ったが、諦めたのかくっついて寝た。
「他の子達はどこにいるの?」
「教室かな? 琥珀、子供達はどこにいる?」
「教室です」
「さっき、男の子達のパルクール?を見たんだけど、あれって兎さんもできるの?」
「パルクール?なにそれ?」
「枝につかまったりしながら移動していたけど、それじゃない?」
「あー。森の中の移動ね。私もできるわよ」
「そうなの?」
「だって、やろうと思えばできるじゃん。それに、ここじゃ怪我もしないし」
「そっか、じゃ教えて!」
「でも、落ちると痛いわよ」
「え! そうなの?」
「だって、子供達が高い木から飛び降りたりするような無茶するけど、痛みがあるとしないでしょ?」
「なるほどねぇ」
「で、パルクール?を試してみる?」
「うん」
私達はパルクール?を楽しんだが、何回か木から落ちて痛みに呻くことになった。
ある程度遊んで、仮想環境を抜けた。
けど、体が痛い… 本当に痛いじゃん! なんで?




