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NASAとの仮想環境での会合 その2

 千秋:「こんにちは、エミリー、エリック。日本語変換を入れているのかい?」

 エミリー:「私たちのAIで言語変換もできるから、導入してみた。問題はないかな?」


 千秋:「あぁ。問題ないよ。我々も同じことを考えていたから、アルジャーノンを配置していたが無駄になったかな?」

 エリック:「僕はアルジャーノンにも興味があるから、嬉しいよ。アルジャーノンを参考にフェアリーを作りたいと思っているんだ」とエリックが言った。


 エミリー:「前回の会議で神木君を見て、かなり精巧にできていると思っていたが、仮想環境で見ると自然ですね」

 神木:「ありがとうございます。仮想環境の住人を紹介します。隣から順に兎、颯人、悠人、理人、伊織、小織です」


 エリック:「我々のアバターの動きと彼らの動きはレベルが違いますね。ものすごく自然です。僕は会見を見ていたけど、ピアノを弾いてくれないだろうか?」

 エミリー:「皆さんごめんなさいね。エリックはとても楽しみにしていたので、はしゃいでいるのです…」


 神木:「本来であれば、落ち着いてもらうためにもお茶でもお出しするのですが、皆様は仮想環境でお飲みになることができませんし、椅子にも座れないでしょうから、椅子をおすすめすることもできません」

 山里:「え! 皆さんはお茶を飲めるのですか? あ、すみません。私はJAXAの山里です、こちらは河瀬です」


 神木:「はい、山里さん。我々はお茶やお菓子も食事も楽しむことができます」

 エリック:「わーぉ。すごい! 味がわかる? お菓子や料理も作ったのですか!? 材料で味を変えているのですか? もしかして、食感も? メニューは何種類あるのですか? 私も試したいけど、ヘッドマウントディスプレイでは楽しめないのが残念です」


 エミリー:「エリック、落ち着きなさい!」

 エリック:「食事を楽しめるってすごいんだよ! 味だけじゃなく匂いも食感もすべて再現しないといけない。途方も無い努力が必要なんですよ!」


 エミリー:「はぁ。だめねこれは…」

 エリック:「エミリーはわかっていない。味や匂いがわかるということは大脳以外の辺縁系の脳も正常に動作しているということだよ。それに、ピアノが弾けるということは、小脳が機能しているということがわかる。山里さんは凄さがわかるよね?」


 山里:「はい。私は医者でもありますので、わかります。私は人工脳モデルの会見も研究機関との会合で公開されているものは全て見ましたが、飲み物や食べ物を口にしていませんでした。本当に食べることができるのですか?」

 神木:「はい。食べることができます。 千秋さん、子供達にお茶とケーキを出していいですか?」

 千秋:「いいぞ」


 神木:「アルジャーノン、お茶とケーキを子供達に出してくれ」

 リビングの机に5つの紅茶とショートケーキが現れた。


 エリック:「みんな、食べてくれるかい?」

 伊織:「食べていいの?」


 神木:「いいぞ」

 子供達は嬉しそうにソファーに座り、お茶とケーキを食べた。


 山里:「食べている姿を見ると、普通の子供達と区別することができないですね。ここが仮想世界であることを忘れるぐらいです」

 エリック:「山里さんの言う通りです。非常に自然です。千秋さん、人の脳より簡単な脳はたくさんあると思います。人ではない脳モデルは実験しなかったのですか?」


 千秋:「情報公開対象外ですので、お答えできません」

 エリック:「そうですか。残念です」


 エリックは少し考え、「予想以上に人そのものですし、この仮想環境も予想以上です。千秋、この仮想空間で無重力空間を作成することはできますか?」と言った。


 千秋:「明人君できるか?」

 河野:「できます」


 エリック:「じゃ、ここで航行ミッションのシミュレーションを行うためにNASAと繋いでも問題ないか?」

 河野:「うーん。負荷の都合上、別の仮想空間を用意します。そこであればNASAと繋いでも問題ないです」


 神木:「エリック、どうして無重力空間が必要なのでしょうか? 我々が航行ミッションに参加しても無重力空間にでるわけではないので必要ないと思います」

 エミリー:「無重力空間を体験した方が、無重力空間の理解が高まり、無重力空間で発生した問題の対応がしやすいと考えるからよ」


 神木:「わかりました」


 子供達が顔を合わせたり、している… もしかして、喋るなと言われているから喋りたいのかな?


 エミリー:「では、航行ミッションや開発ミッションの情報公開をしたいので、NDAを新たに締結することになると思います。しかし、問題は彼らです。彼らにNDAの効力があるのかが法的に可能かどうかの確認が必要です。AIの場合は外部との遮断で問題なかったのですが、遮断は教育上できないということでしたね」

 千秋:「そうです。外部との遮断は彼らの精神衛生上問題がありますし、教育上の問題もあります」


 エミリー:「わかりました。法務と協議します。時間が惜しいので今日はここまででお願いします」

 エリック:「まだ、ピアノを聞いていない!」


 エミリー:「映像で見たろ? 今度の機会にしなさい。こちらの仮想環境に宇宙船のモデル転送の準備が先だろ?」

 エリック:「そうだな、次回に聞かせてください。では」


 慌ただしく、エミリーとエリックが抜けた。続いて山里さんと河瀬さんも抜けた。


 悠人:「神木先生、僕たちも航行ミッションに参加できるでしょ?」

 神木:「千秋さんの許可が出ればね」


 悠人:「千秋さん、ぜひ許可を出してください!」

 千秋:「検討しよう」


 私達も仮想環境を抜けた。

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