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雨は降る  作者: 坂本瞳子
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土砂降りの駅前(一四)

「で、真弓はいつ?」

私が受話器を置いてテーブルに着くや否や洋一は私に聞いた。私は息子をじらしたかったんだろうか。まずはゆっくりとお茶を一口飲んだ。洋一が私が話し始めるのを待っているのが分かる。

「もう、三週間くらい前になるか。」

「ひとりだったか?」

「ああ、ひとりだった…と思う。誰か一緒のはずだったのか?」

「いや、分からんから聞いてる。」

「分からんてなんだ。オレはお前が一緒だと思ってたんだ。」

「なんだよ、それ。」

「いや、ほら、えーと…、ほら、スーパー!駅前のスーパーでたまたま偶然会ったんだよ、真弓さんに!一人だったから、お前と一緒なんだろうと思いこんでたんだよ。」

「なんだよそれ。」

「いや、そしたら、真弓さんはお前は仕事で少し遅くなるって言ったからだなぁ…。」

「なんでそのときすぐオレに電話しなかったんだよ。」

「お前こそ。何年電話してこなかったんだ!」

ここで話が途切れた。絶妙のタイミングでインターフォンが鳴った。安野屋さんに違いない。私は急いで玄関口に向かい、雨が降りしきる外へ向かって扉を開いた。

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