表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雨は降る  作者: 坂本瞳子
77/125

雨降りの映画館 (三二)

やっと会計が終わって、オレはオヤジの三歩くらい後ろをついて行った。その有無を言わさぬ表情に、そうするしかなかった。

ガラス張りの自動ドアが開くと、オヤジはタクシー乗り場を目指して歩いているのが分かった。乗り場に待ち合いの人の姿はなく、すぐにタクシーに乗り込んだ。

「いいよ。」

オレは開かれたドアから中に向かって言った。

「そうじゃない。」

オヤジはオレの方を見ることもなく、そう言った。仕方なくオレも乗り込むと、まるで刑務所の柵が降りるような響きを立ててタクシーのドアは無情にも閉められた。

オレが座席に居直るとオヤジは右腕にオレの荷物を抱えたまま、左手で上着のポケットからメモを取り出し、前のめりになってそれを運転手に示した。折り畳まれていたメモを丁寧に伸ばして、運転手はカーナビにその住所を入力していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ