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雨は降る  作者: 坂本瞳子
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雨降りの映画館 (二九)

とはいえ、この看護師がオレを支えながら進み、自動ドアが開いて病棟に入ろうとした。

「クソッタレーっ!」

オレはギクリとした。

振り向くと、オレに向かって、ああ、間違いない、香里ちゃんはオレに向かってそんな言葉を投げつけた。

隣の看護師は呆気にとられていた。オレだってそうだ。

香里ちゃんはキッとした目つきで仁王立ちして、小雨が降り続く中、傘もささず、病棟に入ろうとした瞬間のオレをにらみつけて、そんな言葉を投げかけた。

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