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雨降りの映画館 (二三)
目が覚めると病室だった。
がらんとしてる。
看護婦と目が合った。
「周防さん、気づきましたね?」
オレは窓を探した。まだ雨が降ってる。看護婦をもう一度見る。
「あ、うん。」
看護婦はオレの枕元に近づき、ナースコールのボタンを押す。
「周防さん気づきました。先生お願いします。」
看護婦はオレの額に手を当て、時計を見やりながら脈を測り始める。
「アイツは?」
「アイツ?」
「…ミキ。」
「あ、もしかして一緒に運ばれてきた方?」
腹、刺されたとこ、痛いのかどうか分からなかった。脈測られてるから動けないし。
そしてまぁまぁ中年の医者が入って来た。




