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雨降りの映画館 (二一)
救急車ん中ではまた意識が遠のいていきそうなのに、サイレンの音がうるさくて眠りに落ちることができない。
バックドアが閉められたときに見えた香里ちゃんが、子供の頃、ゲーセンで離れたところで見かけた香里ちゃんと重なる。子供の頃のミキの寂しそうな背中とも被る。
「周防さん、大丈夫ですか?」
うるせえな。救急隊員がときどき話しかけてくる。
っつーか、いってーし、腹んとこ。っつーか、
「ミキはぁ?」
「ミキ?あ?え?」
「もう一人、救急車、運んでったろ。」
救急車ん中ではまた意識が遠のいていきそうなのに、サイレンの音がうるさくて眠りに落ちることができない。
バックドアが閉められたときに見えた香里ちゃんが、子供の頃、ゲーセンで離れたところで見かけた香里ちゃんと重なる。子供の頃のミキの寂しそうな背中とも被る。
「周防さん、大丈夫ですか?」
うるせえな。救急隊員がときどき話しかけてくる。
っつーか、いってーし、腹んとこ。っつーか、
「ミキはぁ?」
「ミキ?あ?え?」
「もう一人、救急車、運んでったろ。」