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雨は降る  作者: 坂本瞳子
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雨降りの映画館 (一八)

香里ちゃんがミキになにかを言おうとしたら、化粧した女の人がミキに話しかけた。

「カオリの弟?」

「知らないよ、そんな子。」

ミキは泣きそうな顔してた。香里ちゃんはミキのことを見ないようにしてるみたいだった。オレは言った。

「行こう。」

ミキは動こうとしなかったけど、オレはミキの手を無理に引っ張ってゲーセンの暗がりから表に出た。

ミキは泣いてた。声さえもらさなかったけれど、涙が頬を伝い続けていた。拭うこともなく、でも下を向いたままだった。オレは振り返りもせず、結構な力を入れてミキを引っ張って行った。

ミキの家の前に着くと、ちょうどおじさんが家に入ろうとして、不思議な顔でオレたちのことを見た。

「こんばんは。」

オレがおじさんにそういうと、ミキは顔を上げておじさんがそこにいることに気づき、猛スピードで家の中に入っていった。おじさんの腕を引っ張って、ドアをバタンと締めた。オレはひとり、ミキん家の前に立って、呆然とした。

雨はまだ振り続けていた。

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