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雨降りの映画館 (一一)
「これ、◯△神社の御守りだよね。ボク、近くに住んでたんだ。」
「ああ、転校生?三組の?」
「うん。同じ学年?」
「うん、五年だ。」
「ボク、三木伸也。」
これがミキとの出会いだった。そう。あいつ、シンヤって名前だったな。男のくせにかわいい顔してて、背も低くって、ぽっちゃりってほどじゃないけど丸みがあって。「シンヤ」って呼ばれたがってたのに、みんな「ミキ」って呼んでた。「ミキティ」なんて呼ばれると随分怒ってたなぁ。
そういやこんときも、雨降ってたんだなぁ。霧雨みたいな、傘さすほどじゃなかったけど。




