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校庭に降る雨 (六)
三時間目の授業が終わったとき、自分の一年三組の前を通った。
うん。夏目さんはまだいた。校庭の方を向いたままだったけれど。
四時間目の授業が始まるときも校庭の方を向いたままで、授業が終わったときもそうだった。
職員室に戻ると、隣の席の葉山先生が、手作りのお弁当を食べながらこういった。
「先生、夏目さんはなんとかならないでしょうか?ずーっと校庭を見たままで授業に興味を示さないんです。」
「 ああ、私のときもそうですよ。あてても返事もしない。」
「…すいません。ボクも注意はしてるんですが。」
どうやらボクの授業のときだけじゃないらしい。




