僕が女神様?4
投稿いたしました。
レティアの懇願を一決で破棄したリョウは、レティアの話を頭の中で整理する。
まず、此処は地球ではない、他の世界である事。
そして大きく分けて3つの世界が隣り合う世界らしい。
一つが天界、リョウが転生した神族が住まう世界。
二つ目が魔界、神属と対となす、魔族の世界。
三つ目が地上界、人に属する多種多様な生命が満ちあふれる世界。
この三界は3500年前までは、それぞれの存在は知っていたものの、お互いが干渉する事を極力、控えていた。
ところが、後に鬼族と呼ばれる集団が突然地上界に現れ蹂躙し始めたのだ。
地上界に住む、人や精霊、多くの生き物がその命を次々に落としていった。
それを見かねた天界と魔界から地上界を救うべく多くの精鋭が鬼族に対して戦いを挑んだ。
ところが鬼族は強く、神族、魔族にも多くの犠牲が出ることになる。
このままでは鬼によってこの三界の世界が崩壊させられてしまうと皆が思い始めた時、二人の英雄が現れた。
一人が魔族の戦姫、キョウ・ブラウダリル。
そしてもう一人が神族の天才児、リョウ・ゼウレシウリスだった。
二人は互いの力を認め共に戦場で戦い始める。
その戦いぶりは、凄まじく、戦姫王とか英雄神とか言われるほどだったが、それでも鬼の進攻を食い止めるのが精一杯だったと言われている。
そこで、二人は自分達の力の全てを注ぎ込んだ大封印術を完成させ鬼達を夢幻回廊と呼ばれる隔離世界に閉じ込める事に成功した。
それは鬼が地上世界に現れてから500年程が経とうとしていた。
その後、キョウ・ブラウダリルは魔族の王に、リョウ・ゼウレシリウスは神族の王となった。
そしてこの二人の活躍で地上界が救われた事で、人々は魔王と神王を神として崇拝するようになったという。
ただ、二人は戦いで力の殆どを使い果たしていたため、その身体を癒すべく長い眠りにつき回復を人々は待っていたそうだ。
それが3000年も掛かるとは誰も予想していなかったし、まさかその間にそれぞれの魂が他の世界に転生しているとは最近まで解らなかったそうだ。
「で、そのリョウ・ゼウレシリウスという神王、地上界では神様というのが僕という訳だ。」
「はい、流石は神王様です。飲み込みがお早い。」
頭を抱えるリョウ。
地球では、ファンタジー系の小説や、アニメや漫画も結構見ていた方のリョウにとって、転生という言葉は聞き慣れていた。
(まあ、転生は良しとしよう。けれど、神様って何? 普通その神様に選ばれて異世界に転生とかじゃないのか? しかも神様といっても女神様だよね? 僕地球では男の子だったのにそれはまずくないだろうか? それと話によれば、今の時点でもうその魔王さん以外では世界最強って事じゃないのか? チートとかそんな話どころじゃない気がする。)
自分の特殊事情を考えると、これから異世界で冒険して楽しく暮らすぞー! という考えにどうしてもならなかった。
(まあ、取り合えず事情は大方の事は解った。とにかく今はお姉ちゃんを探す事が先決だ! まずはそこからだけど、そういえばレティアが僕の魂が地球に転生しているのは最近になって解ったって言ってなかった?)
「ねえ、レティアさん? 僕が地球に転生しているのが最近解ったって言ってなかった?」
「ああ、はい。それが3000年前、神王様が眠りにつかれる時、置き手紙を書かれていたらしいんですけど、それが最近になって発見されて解ったんです。」
「手紙?」
「はい、これがその手紙です。」
そう言ってレティアは、始めからリョウに見せるつもりだったのだろう。自分の斜め後ろに置かれた手押しの小さめのワゴンに乗せてある、白いトレイの様な箱に入った一通の手紙を手に取り、リョウの方へと頭を下げながら差し出してくる。
その手紙は、3000年前に書かれたとは思えない程、綺麗な白さを残したままだったので驚く。
「これ、3000年前に書かれたんだよね? あ!それともこれって複製したもの?」
「いいえ、本物ですよ? ああ、地球では紙なんて3000年も経つとボロボロですよね? これは神王様が状態維持の神力を掛けていたようで永久的にこの状態で残りますよ。」
(ボロボロというより形すら残ってないよ。はあ、どれだけ凄いのか検討もつきません。)
心の中で溜息をつきながら、その手紙を開いてみた。
(あ、そういえばこちらの文字って読めるんだっけ? って、あ、大丈夫みたい。えっと何が書かれて・・)
その書かれている文字を読みこれ昔の自分が書いたのだろうか?と考え込んでしまった。
『みんなゴメンね! ちょっと疲れたから、魔王ちゃんと一緒に異世界に転生してちょっとリフレッシュしてくるね!』
「かるい。」
ありがとうございました。




